高校スポーツ

松本深志高校 バドミントン部

コロナを乗り越え新人戦へ

「コロナでずっと試合ができなかった分、新人戦にかける思いはこれまでとは全然違う」。新人戦中信地区大会が迫った10月中旬、松本深志高校バドミントン部を取材に訪れた。爽やかな汗を輝かせながら、待ちわびた大会に向けて練習に打ち込む部員たち。部活動や試合ができることへの喜びを噛みしめるかのように、ラケットを握る手に力を込めた。
同部には本年度、1、2年生42人が所属。3年生7人の引退後は、男子キャプテンの望月皓成さん(17)2年生、女子キャプテンの松倉みのりさん(17)が部の伝統を引き継ぎ、部長でいずれも2年生の望月輝哉さん(17)と奥原花帆さん(17)が部全体の準備や調整を支える。新入部員のうち7人は、それぞれの地元のジュニアクラブなどで活躍してきた経験者。顧問の教諭も「基礎や理論がしっかりとできている1年生は即戦力になる」と期待を寄せる。

新たな仲間を迎えて始まった同部だったが、本年度は新型コロナウイルスの影響で春以降の大会が軒並み中止に。学校も臨時休校となったため、部活も例年より3ヶ月遅れてのスタートとなったほか、3年生の引退試合も見られず、夏合宿も取り止めとなった。「休校中は、モチベーションを上げられない時が正直あった」と望月キャプテン。それでも、部活動が再開すると、経験と実力を持つ1年生の存在も助け、部全体の雰囲気が徐々にアップ。さらに、新人戦の開催が決まってからは「自分が絶対にメンバーに入る」という気持ちが個々にみなぎり、それぞれのギアがトップに入った。 
部の強みについて望月、松倉の両キャプテンは、「男女問わず仲が良いところ」と声を揃える。互いの良さを認め合いながら切磋琢磨する部員たちは、「良き仲間で、良きライバル」。新人戦での目標は男女共に、県大会での上位入賞。コロナに耐えた数ヶ月間の無念さや、仲間と汗を流せる時間への感謝の気持ちを胸に、積み重ねてきた練習の成果を爆発させる。

取材・撮影/笠原 潤一

男子キャプテン
望月 皓成さん(2年生)
経験者の後輩が入ってきてくれたことは、2年生にとっても大きな刺激。来年の高校総体でシードに入って高みを目指せるよう、新人戦では中信、県大会でベスト8以上を狙いたい。

女子キャプテン
松倉 みのりさん(2年生)
試合ができなかったことは残念だけれど、大会に向けてより一層練習にも力が入る。お互いに高め合いながら、中信大会では準優勝以上、県大会では3回戦以上を目指したい。