地域スポーツ

【B.Winds】小学生からシニアまでバスケで結ぶ 新しいクラブで思いをカタチに

シュート! ディフェンス! 体育館に掛け声が響き、ナイスプレーには選手たちがハイタッチで応える。B.Windsは長野市若穂を拠点に、小学生(Uー12)と中学生(Uー15)の28人からなる女子バスケットボールクラブだ。部活動の地域移行の流れを受け、昨年、若穂中学校のバスケ部と地域の小学生のミニバスチームが一つになり、今年の4月に正式に誕生した。

 平日のこの日は夜の7時から、Uー15の13人が体育館でボールを追った。小学生の頃から一緒にバスケットをしていた選手が多く、見事なチームワークで軽快にコートを駆け回った。9月にあったUー15クラブ選手権では、前回優勝の強豪チームに圧倒されたが、キャプテンを務めていた山﨑空さんは「キャプテンとしてチームをまとめるように努力した。試合は負けてしまったけれど、長くやってきた仲間と最後のゲームまでやり切って、2年生にしっかりとバトンタッチできたと思う」と、悔いはない。バトンを受け取った新キャプテンの田尻なつみさんは「山﨑キャプテンを越えるよう頑張る。ディフェンスのチームだけれど、気持ちは攻めの姿勢で」と話し、北信大会ベスト8を目指す。ミニバスチームOGで現在、コーチとして指導する藤沢さくらさんは「出身チームのバスケに携われるのはうれしい。教えるのは難しいけれど、バスケを楽しめるように選手たちと関わっていきたい」と、笑顔で話す。

 クラブの誕生、チームの中心メンバーの入れ替わりがあったばかりで、今は選手の特徴や力量を見極め、チーム全体の方向性を探っている段階だが、コーチの滝澤芳幸さんは「身長は高くないのでディフェンスのチームになる。守りからリズムを作って、競り勝っていきたい」と展望する。新チームで臨んだ9月16日のUー15リーグ戦は2勝1分けの好成績を収め、秋の新人戦では県大会出場を狙う。

 代表の堀光嘉さんは「風になって(Be Winds)颯爽と、バスケット(B)を元気に楽しんでほしい。Wには若穂の意味もある」と、クラブ名に思いを込めた。「できれば小学生からチームの仲間と一緒に体を動かして、高校までは続けてほしい。継続することは自信につながるはず」と話す。そしてクラブで育った選手が、高校や大学などでバスケを続けて、地域に戻った時にシニア・社会人チームを立ち上げて、クラブを盛り上げてくれるような流れになればうれしいと、将来像を思い描く。クラブの将来を担う小学生・中学生を募集中。見学大歓迎!


【代表の堀さん】


【新キャプテンの田尻さん(左)と前キャプテンの山﨑さん】

取材・撮影/斉藤茂明