パラスポーツ

アーチェリー 矢口 敦也さん

毎日でも弓を引いていたい。
目標はパラリンピック出場!

屋外にあるアーチェリーの練習場は夕方にも関わらず蒸し暑く、少し動いただけでも体力を奪われる。弓を引く力が必要で、見た目以上に体力を使うアーチェリー。矢口さんは練習場の一番端で黙々と弓を引いていた。「危ないからあまり前の方には出ないで下さいね」と気遣ってくれる。「他の競技をやっていた先輩が、アーチェリーに転向したことがきっかけで私も始めました。それと、アーチェリーにはもともと興味がありました」一通り練習を終えて、帰り支度を始めながら矢口さんは話してくれた。
この日は朝から夕方まで練習に励んでいた。なぜ、長時間の練習が必要なのか尋ねると「一定のフォームで弓を打つことが、とても大切な競技なので、フォームをしっかりと体に覚えさせないといけないんですよ」と教えてくれた。「現在使用している練習場は平日は夜の使用ができないので、会社が終わってから上田まで行って練習してるんですよ。へとへとです」そう話す姿は、とても楽しそうに見えた。

「アーチェリーは年齢を問わないスポーツ。40代後半から活躍した人もいる。それと障がいを持つ方と、そうではない方が同じ土俵でプレーできる。色々な立場の方達と勝負できるのはこの競技の大きな魅力ですね」仕事と並行しながらアーチェリーをする矢口さんは「体力を使うスポーツだし、大変だなと感じることは確かにあるんですよ。でもそれ以上に楽しくて、毎日でも練習したいです」パラスポーツをやっている立場として、もし自身が健常者だったなら、どの程度の実力があるのだろうと常々感じていたという。障がい者と健常者との隔たりがないアーチェリーは矢口さんの思いを体現してくれている。
最後に「目標はパラリンピックです。出られるように頑張っていきたいですね」と語った。毎日でも弓を引きたいと思わせる、アーチェリーの魅力はまだまだ語り尽くせない様子だった。

矢口 敦也(やぐち あつや)さん
山形村在住 1976年11月27日生まれ
所属:中信アーチェリークラブ
車いすバスケットボールなどを経てアーチェリーに出会う。アーチェリー以外では釣りが好きなのだという。