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【信州ブレイブウォリアーズ新体制発表会】コート内外で感動体験を Bプレミア参入への挑戦

新たなステージを目指し、勝負の幕が上がる。新リーグ構想の最上位カテゴリ・Bプレミア参入を目指す信州ブレイブウォリアーズは、2023-24シーズン新体制発表会を9月3日に長野市内で開催。「楽しい!をつくる」というミッションを掲げた。装い新たなチームのパフォーマンスにこだわりつつ、アリーナ空間のエンターテインメント水準を引き上げていく。クラブ運営会社NAGANO SPIRITの木戸康行・代表取締役社長は、「多くの方にお越しいただき、『また行きたい』と喜んでもらえるような感動体験を提供できるよう取り組んでいく」と抱負を口にした。

 主力の相次ぐ移籍や引退に揺れたオフシーズンが明け、新チームが始動する。14人中8人の新加入選手の中には、2018-19シーズンに所属した石川海斗も名を連ねる。5年ぶりの復帰に「(勝久)マイケルヘッドコーチの目指すバスケットを全員で目指して、最後の最後まで日々成長していけるチームでいたいと思う。皆さんも一緒に戦っていただけるとうれしい」と挨拶した。

 今季の注目点の一つは「新チームのケミストリー」だという。木戸社長は「新加入選手が交じり合いながら化学反応を起こしてチームが覚醒し、今シーズンの躍進を期待したい」。来場したブースターからは「だいぶメンバーが変わったので、今までのメンバーとの融合でどんな活躍をするのか楽しみ」「5年前に活躍した石川キャプテンが戻って来たり、新たな外国籍選手が加わったり、『新生ウォリアーズ』の始まりだと思う」など期待の声が寄せられた。

 もうひとつの注目点は「エンタメ空間の充実」。2026年から始まるBプレミアの参入には「平均入場者数4000人以上」「年間売上高12億円以上」「収容人数5000人以上などの基準を満たすホームアリーナの整備」の3条件が審査基準となる。今季でこれを満たす必要があることから、エンターテインメント性を高める工夫を散りばめていくという。
 とりわけホームアリーナ2階コンコースの充実に力を入れ、フード以外のブース出展や様々な催しを順次告知し、試合以外でも楽しめる空間を提供するという。ホームゲームの開始時刻も従来から変更。週末は寒さ対策として早めに帰路に就けるよう1時間前倒しするとともに、平日夜は仕事帰りに気軽に立ち寄れるよう30分後ろ倒し。より足を運びやすい設定とする。


 信州ブレイブウォリアーズの魅力について、ブースターは「一度来場すれば誰でもハマってしまう雰囲気」と口をそろえる。上田市の親子3人は「大迫力で、1回観たら虜になってしまった。ジャスパーズのオープニングパフォーマンスも、会場の雰囲気とマッチしていてゾクゾクした」といい、3年前から全てのホームゲームに通い続けているという。

 「一緒に『楽しい』を作りながら、感動体験を」と、木戸社長は締めくくった。装い新たに巻き起こす新風で、多くの人々を巻き込めるかどうかがカギとなる。シーズンは10月7日、長野市ホワイトリングで茨城ロボッツを迎えて開幕。新たな夢へのTIP-OFFとなる。

取材・撮影/佐藤春香