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【スケートボーダー・和泉蓮佑】夢は五輪出場 クールなスケーターを目指して

トッププレーヤーの若年化が進むスケートボードで、長野県から世界を目指す小学生がいる。安曇野市明南小5年の和泉蓮佑くんだ。キッズスケーターの登竜門「FLAKE CUP」の中部地区大会ジュニアクラス(小学4〜6年)で、2年連続の2位。今秋には年齢制限のないオープン大会への出場も予定している。

 安曇野市出身。スノーボーダーの両親のもとに生まれ、幼児期からスノーボードを始める。オフシーズンはスケートボードに親しみ、「最初は怖かったけど、技を決められた時のうれしさがあった」。小学生から白馬村のスケートボードパーク「True Players」に通い始め、周囲と切磋琢磨しながらスキルを高めた。

 現在はTrue Playersを運営する「ALUT」に所属。一昨年のFLAKE CUPでは、中部地区大会キッズクラス(小学1〜3年)で2位に輝いた。昨年はカテゴリーがジュニアクラス(小学4〜6年)に上がったが、同じく2位。「最初のほうに技が成功して、勢いに乗れたのが良かった」と振り返る。
 今年7月に行われた同大会では、再び2位に終わった。優勝したのは白馬村出身の同級生・永原依弦くん。日頃から切磋琢磨する仲間であり、ライバルでもある。温厚な性格の和泉くんだが、「同い年には負けたくない」と語気を強める。
 避暑地としても知られる白馬村には、夏は県内外から多くのスケーターが集う。東京五輪・女子パークで金メダルに輝いた四十住さくらもその一人だ。「さくらちゃんとは一緒に滑ったり、金メダルをかけさせてもらったりしている」。他県と比べて練習環境こそ少ないものの、練習の密度は高い。

 夢は五輪への出場。身近にいる四十住が活躍する姿を見て、「自分も大きな大会に出たい」と極上の刺激を受けた。その第一歩として、今秋には日本選手権への出場を予定している。年齢制限のないオープン大会で、過去には平野歩夢も優勝した舞台。「準決勝か決勝まで行きたい」と高らかに目標を掲げる。
 男子で憧れる選手は、ライバル永原くんの兄・悠路だ。今年は日本オープンを初制覇し、XGamesに初出場して日本人初の入賞となる4位に入るなどして世界トップ選手の仲間入りを果たした16歳のホープ。「かっこいい人とか難易度の高い技ができる人に憧れるし、自分もそういうふうになりたい」。クール&タフなスケーターを目指し、きょうも白馬で鍛錬を積んでいる。

PROFILE

和泉 蓮佑(いずみ・れんすけ)
2012年3月15日生まれ、長野県安曇野市出身。
スノーボーダーの両親のもとに生まれ、幼児期からスノーボードに親しむ。小学校からスケートボードに転向し、キッズスケーターの登竜門『FLAKE CUP』の中部地区大会ジュニアクラス(小学4〜6年)において、2年連続で2位に入賞。今秋には年齢制限のない日本選手権への出場も予定している。安曇野市明南小5年生。

取材・撮影/田中紘夢