パラスポーツ

パラスポの魅力を発信!「フロアホッケー」中沢 捺暉さん 藤原 幸平さん

地域の人々に支えられて。フロアホッケーチームミヤコーズの挑戦

「今はコミュニティカフェてくてくというお店の厨房で働いています。職場では松本山雅のユニフォームを着ています。背番号は3番。田中隼磨選手と松田直樹選手が好きなんです」こう語るのはフロアホッケーチーム“ミヤコーズ”主力メンバー中沢捺暉選手。「フロアホッケーを始めたきっかけは高校2年の時。友人に勧められて練習を観に行き実際にプレーしたことだった。「やってみたら大好きなサッカーと似ていて楽しかったので、そのまま面白くなり、今ではフロアホッケー歴4年目になります」得意なのはサイドの上下運動を激しく繰り返し、角度のない所からシュートを放つプレー。力強くパックを叩き込む中沢選手のシュートは対戦相手のゴールキーパーも恐れるほど威力があるという。「運動量を必要とするスポーツなので自宅でもスクワットをしたり個人トレーニングは欠かしません」と努力家の一面が伺える。上位のチームと対戦する際は個人プレーだけでなくチームプレーも重要なカギとなってくる。「チームを引っ張っていける様な選手になりたいです。声を出し皆を鼓舞して、しっかりとパスを繋げるチームにしていきたい」と今後の目標を語った。


ミヤコーズには中沢選手の他にもう一人のキープレイヤーが存在する。「小学4年の時に友達のお母さんに誘われてフロアホッケーをやったことが始めたきっかけです。思いのほか面白くてハマってしまいました」とハキハキと話す藤原幸平選手だ。フロアホッケーの楽しさは「仲間とわいわい協力し合いながらプレーできるところです。ただ、体力をすごく必要とする競技なので体力作りには苦労しています」体つきは中沢選手より一回り程大きい。そのことを本人に伝えると大きく笑いながら「この体格を活かしたパワーのある攻撃も好きです。とにかく攻めて得点することが大好き」また、試合の戦術を考えることも得意だという。「攻撃する際、味方にどうやってパスを出すかとか、守備の時は相手のキープレイヤーをどのように止めてパスコースを潰すか対策を練るのが大変ではあるんですが楽しいんです」中学時代はバスケットボールも経験したが、現在はフロアホッケー一択だという。フロアホッケーが大好きで仕方ないという気持ちが声を弾ませながら話す藤原さんから伝わってきた。


ミヤコーズは関東甲信越大会と中信地区大会には必ず参加する様にしている。過去の大会では参加したディビジョンで優勝し、更に各ディビジョンの優勝チームから選出される最優秀チームにも選ばれている。また、ユニークな取り組みとして練習時には“アンチコロナルール”を取り入れ、なるべく接触を避けパスを繋ぎ攻撃をする戦術にしているのだ。コロナ禍の今だからこそ取り組めた試みだという。ミヤコーズにはボランティアも含む様々な人々が携わり、チームを支えている。日本フロアホッケー連盟では健常者と障がい者が一緒にプレーできるルールを設けているが、ミヤコーズも例外ではなくそれぞれ立場が異なるプレーヤーが参加しフロアホッケーを楽しんでいる。スペシャルオリンピックスで最も歴史のあるこの競技の可能性は私たちが思うよりも無限大だ。

中沢 捺暉
2000年8月4日
塩尻市在住
藤原 幸平
2000年2月29日
安曇野市在住
■写真提供
・松本フロアホッケークラブミヤコーズ
・長野県フロアホッケー連盟