期待の星

【藤谷 奏斗くん:相撲】貪欲に強くたくましく 全国の土俵へと踏み込む一歩

「勝つのが楽しい。ただそれだけです」。堂々たる佇まいでほほえむ藤谷奏斗くん。8月には第34回全国都道府県中学生相撲選手権大会、第53回全国中学校相撲選手権大会に出場し、ともに予選は全て白星で決勝トーナメント進出。2、3回戦で敗退の結果も、「あと一歩」と受け止める。
目の前の階段を一段一段上るように、勝利のよろこびを重ねながら己を磨き続ける。中学入学時に63kgだった体重は現在95kg。木曽町中学校相撲部で指導する上村裕一先生は「相撲へのストイックさが群を抜いている」と、その姿勢を賞賛。先輩やプロ力士のみごとな体躯に日々刺激を受け、「自分はまだまだ足りない」とまわしを締め直し、自ら厳しい稽古に打ち込んでは己を鍛えることに汗を流す。
 押し相撲が得意で、力強く踏み込む「攻め」の姿勢が持ち味。身体一つで本気でぶつかり合えることが何よりも楽しく、「立ち合いには自信がある」と胸を張る。「身長も伸びて手足も長くなってきている。出足の強さも武器だが、まわしを取る相撲もできる器用なタイプ」と、上村先生は更なる成長への期待を込める。
相撲を始めた小学1年生の年、初出場の木曽郡少年相撲大桑大会で2位と大健闘。以来、県内数々の大会で名を馳せてきた。「全国でもしっかり勝って入賞できる選手になりたい」と、ますます広い土俵での躍動を誓う。


藤谷 奏斗(ふじたに かなと)
中学3年生:15歳
生年月日:2008年6月20日
所属:木曽町中学校