地域スポーツ

【第1回松本大学健康首都会議】1200人が健康長寿を学ぶ    市民参加型講座を開講

松本大学は3月4、5日の2日間、同大学を会場に「松本大学健康首都会議」を開催した。食や農業、運動、地域防災など松本大学の幅広い研究分野から得られた成果・知識を、地域の人たちの健康づくりと地域創生・地域活性化につなげることを目指した市民参加型講座。初めての開催となる今回は、2日間で27講座を設け、延べ約1200人が受講した。講師は、松本大学の教員のほか、外部からも専門家を招いた。民間企業で活躍する卒業生も駆けつけ、教壇に立った。開会セレモニーでは、松本市長時代に「健康寿命延伸」の施策を進めた菅谷昭学長が「健康寿命延伸の最終目標『生きがい創出』への誘い」をテーマに講演、200人以上が耳を傾けた。


 5日には、運動と食の両面から健康づくりのプログラムを提供している、松本大学地域健康支援ステーションが体組成や握力、長座体前屈、脚筋力を測定する体験講座を開いた。健康運動指導士の資格をもつスタッフが測定結果から筋力の状態などを判断し、一人一人に合った運動を紹介した。食事チェックのコーナーでは管理栄養士が、受講者の食事から栄養バランスを調べ、一日に必要なエネルギー源や栄養素などを教え、バランスのとれた食事メニューを提案していた。地域健康支援ステーションスタッフの一人は、「たくさんの人から、いろいろ質問が出て、自分の健康を気にしている人が多いと改めて感じた。私たちの知識を地域の人に役立てることができて、うれしい機会になった」と話した。松本市在住の女性は「日頃、膝が痛いので専門の人にいろいろ聞いて、これからの健康づくりに生かしたい」と期待を口にした。


 第2体育館では、松本山雅FCのスタッフが講師を務めた「キッズサッカー教室」を開いた。小学3年生までの12人が参加。初めてサッカーをする子が多く、転がしたボールに当たらないように逃げて〝反応〟を鍛えるなど、遊びを取り入れたプログラムを楽しんだ。ゲームも行い、子どもたちは笑顔でボールを追い、ゴールを目指して全力で走っていた。松本山雅FCスクールチーフの小林雄太さんは「小さな子が多く、まずはボールと一緒に遊ぶことから始めた。サッカーの楽しさを知るきっかけになって、ピッチに立ってくれればうれしい」と話し、最後は恒例の「山雅締め」を行い、子どもたちと記念撮影をした。

 この催しは、松本大学松商短期大学部開学70周年、松本大学開学20周年、松本大学大学院開設10周年の記念事業の一環で、来年度以降も継続していきたい考えだ。

■当日販売され大好評だった手作り「健康弁当」

取材/斉藤茂明