地域スポーツ

【ホリガネーゼ】気軽に楽しく汗をかく 「ふらばーる」に夢中

「ふらばーる」。変形ボールを使ったバレーボール形式のニュースポーツで、老若男女を問わずエンジョイできるのが魅力の一つだ。長野県内でも広がりを見せており、安曇野市で活動する「ホリガネーゼ」はアットホームな雰囲気の中で楽しみながらも成績を残している。
 ボールが不規則に弾む。1チーム5〜10人で、直径約60  の軽いボールをサーブ以外はワンバウンドさせてから打ち合うルール。弾む方向を予測しづらいものの、ボールが軽いため本格的なアスリート性は必要としないのが特徴。生涯スポーツとして県内外の自治体で導入が進んでいる種目の一つで、現在は飯田市や須坂市、千曲市、塩尻市、安曇野市などで各種大会が開かれている。
 安曇野堀金地区の総合型地域スポーツクラブ・スポネット常念は、15年ほど前からこのスポーツを取り入れた。「ホリガネーゼ」というチーム名で活動しており、メンバーは高校生から40代の15人ほど。土日の夜をメインに、堀金総合体育館などで和気あいあいと汗を流す。土曜の練習は「スポーツ教室」として誰でも気軽に参加できる。
 メンバーにふらばーるの魅力を聞くと、「とにかく年齢や性別に関係なく楽しめること」と口をそろえる。「20代のチームに勝てるのもやりがいにつながっている」と猿田代表。楽しみながらも勝利の喜びを求めて各種大会に出場しており、昨年は千曲市の大会で2回、須坂市の大会で1回優勝に輝いた。
 大会に出場し始めた当初は、全く勝てない日々が続いたという。そこで感じた悔しい思いを糧に、徐々に力をつけてきた。安曇野市内他チームの練習に参加させてもらうなどして戦い方を学び、チームを育てていく。次第に優勝するチームとなり、練習も活気付いていった。
 ニュースポーツも、時を経て戦術・戦略が進歩している。以前は強いボールを打てば勝てていたが、技術が洗練されてきた近年はバウンドしないボールを打たれることもあるという。こうしたトレンドを把握しながら成長するため、さまざまなチームと積極的に交流を図る。インスタグラムも開設して県内外問わずネットワークを広げており、地元での県大会開催を視野に入れながら精力的に活動している。
 今季の目標は主催大会での優勝。というのも、主催時は運営に気を配るためコート内で本来の実力を出し切れず、いつも優勝を逃しているからだ。チームを盛り上げるためにも、地元・堀金での優勝を目指していく。とはいえ、誰もが楽しんで体を動かせるのがふらばーるの根幹。アットホームな雰囲気で、コートには明るい声が響き合っている。


猿田 健介 代表
運動をしたくても、スポーツを急にやるのは難しいと考える大人たちにも最高のスポーツです。ホリガネーゼは、アットホームな場所で誰でも楽しめるチームなので、ぜひ参加してみて下さい。


古旗 秀基 さん
ワンバウンドさせなければいけないルールが曲者で、相手の取れないワンバウンドを考えるのが面白いスポーツ。以前は週5日でやっていましたが、毎日やっても飽きることはありません。

取材・撮影/くりはらともこ