地域スポーツ

【内藤ロジテック】カジュアルで新しい「Baseball5」の先駆者に

もっと気軽に、誰もが野球に親しめるーー。そんな魅力に着目し、松本市の内藤ロジテックが新たに「Baseball5」のチームを結成した。ゴムボール一つで楽しめる男女混合5人制のルールで、都市部を中心に始まった新興のアーバンスポーツ。同社の内藤学代表取締役は「野球への敷居を低くして、誰でも楽しめるスポーツとして普及してほしい」とビジョンを語る。
 「Baseball5」とは野球やソフトボールの類型となるスポーツで、よりカジュアルに取り組めるよう簡易化した球技。ストリートスポーツとして楽しむための工夫が散りばめられている。最大の特徴は、ゴムボール1つがあればどこでもプレーできること。18m×18mのダイヤモンドをフィールドとして5イニング制で行う。
 投手と捕手はおらず、攻撃側はいわゆるバッターボックスの位置から自身でトスしたボールを手で打って出塁する。スライディングの禁止、ファウルゾーンで打球が初めてバウンドした場合はアウトになるなど特有のルールも数多く設けられているため、「野球に慣れている経験者ほどルールの違いで苦戦する一面もある」と前島秀俊監督は明かす。
 「とにかくスピーディにゲームが進み、15分間はずっと動き続けることも特徴」だといい、「そこが楽しいところ。体力があるほうが有利かもしれないが、年齢や性別に関わらずプレーできる」と指揮官は魅力を挙げる。バレーボール経験者である20代の女性メンバーは「ボールが小さいので、サイズに慣れている人は有利かも」としつつ、「練習すれば誰でもできるようになる」とうなずいた。
 チームは2023年11月に結成したばかりで、現在のメンバーは8人。年齢は25~38歳で、全員が野球やバレーボールなどのスポーツ経験者となっている。「まだまだ手探りでやっている」としながらも、今年1月には第1回 Baseball5日本選手権・オープンの部に出場し、名古屋市での西日本ブロック予選で3位(勝ち点9)の成績を収めた。「初めから大会を目標にしていたので、毎週練習した」と力を込める前島監督。第1回大会からの参加にこだわった理由として「普及率の低さ」を挙げる。「今はまだ他チームも手探りの状態。だからこそ勝てるチャンスはある」。その言葉どおり、ブロック予選では優勝チームの旭Sprint(愛知)に唯一黒星をつけ、「手応えはあった」とうなずいた。
 「Baseball5」は2017年に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が野球・ソフトボール振興の一環として打ち出し、従来の野球やソフトボールが難しい環境に住む子どもたちや若者をターゲットに普及活動が行われている。内藤ロジテックは社内スポーツ部門の野球チーム「内藤ロジテックBC」も活動しており、それに加えて新たに「Base
ball5」を立ち上げた。現在は県内唯一のチーム。先駆者として基盤を築きながら、競技の魅力を伝えていく。

取材/佐藤春香