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【野村ボンバーズ】「野球が好き」を原動力に 塩尻NO.1を目指す

塩尻市の少年野球チーム「野村ボンバーズ」は、全員野球をモットーとしてエネルギッシュに活動している。現在は野村グラウンドを主な練習場として小学校1〜6年生の26人が在籍。「塩尻NO.1」を夢に掲げ、練習ができる喜びを噛みしめながら野球に打ち込む。

 野村ボンバーズは2018年に新たなスタートを切った。もともとこの地域で活動していた片丘少年野球クラブ、鉢伏ファイターズ、野村ボンバーズの3チームが合併。新たな歴史を刻んでいくこととなった。
 チームを率いる中山清監督は、片丘少年野球クラブを皮切りに指導者の道を歩んで19年目。野村ボンバーズの指揮を執って5年目を迎え、現在は塩尻BBCの監督も兼任する。今季のチームについては、「とにかくみんな優しい」と目を細めつつも、「メンタルの強さと負けん気がほしい」と注文も付ける。
 取材した日の練習では、開始前に選手たちへ「まずはユニフォームをきれいにすること」と指示していた。野村ボンバーズのユニフォームは、赤と紺が目を引くデザイン。「道具を大切にする」という教えの一端が垣間見えた。
 ベテラン指揮官に対する選手たちの信は厚い。保護者の一人は「全員野球の精神を大切にしてどの子にも輝けるチャンスをくれる心の広い方。その子の個性も見抜いてくれるし、とにかく野球が大好きな監督」と話してくれた。
 ただ、今季のチーム運営は決して簡単ではなかった。例外なくコロナ禍の影響を受け、1月中旬〜3月中旬までの2カ月間は練習が休止。再開して以降は全員で練習ができる幸せがより強く感じられるようになったという。
 そうした状況にある現在。チームが意識的に強化しているのは、全員で大きな声を出し合うこと。声が出ることによって体が動くし、動きも身に付く――。単純かもしれないが、声を掛け合ってお互いの動きを確認することを大切にしている。これも「全員野球」につながる大切な要素だろう。


 コロナ禍がひと段落し、各種大会は予定通り開催されている。チームは高ボッチ杯リーグ戦、第28回サラダ杯学童軟式野球大会、塩尻連盟リーグ戦と忙しいスケジュールを戦う。それでも、野球をできる幸せにまさるものはない。そもそも全員が「野球が大好き」という強い気持ちを持っているといい、これが全てに通じる原動力となる。
 野球が好きなのは選手、監督だけではない。別の保護者は「野球は人にしっかり挨拶ができるようになるし、支え合うこと、友情の大切さ、達成感、厳しさを感じることができて総合的にいい影響がある」と力説。全員の「好き」という思いが、子どもたちの成長スピードを加速させていく。
                                

中山清 監督

チームの夢は塩尻NO.1。どんな時でも全力プレーを心がけています。
声を掛け合ってチーム全体の動きを確認しながらプレーするよう指導しています。

三沢太陽 主将

みんな明るくて盗塁と走塁が得意なチームです。個人的な将来の夢はプロ野球選手!
応援し支えてくれる全員に元気を与えられるようなプレーがしたいです!

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取材・撮影/田中いづみ