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【松本国際中学校サッカー部】中高一貫の6年計画 1期生が高校サッカーへ

2021年に始動した松本国際中学校サッカー部。高校サッカーを見据えて中高一貫の指導体制を敷き、高校年代で活躍するために3年弱の時間をかけて強化に取り組んできた。1期生12人中9人は中信トレセン、このうち3人は県トレセンメンバーに選出。竹野入潔監督は「誰が選ばれてもおかしくないといえるほど、すべての選手が成長している」と手応えを口にする。
創部から半年後には中体連中信大会を制し、昨季はチラベルトカップ県新人選抜大会で3位。そして今季も中体連中信大会を制して県大会へ進む。南佐久合同チームとの1回戦は7-0で勝利したものの、2回戦では優勝した戸倉上山田中に惜敗を喫した。「後半ラストで同点に追いついたが、PK戦で負けた」と髙山恋寿は悔しさを滲ませる。

 セレクションは行わない。「サッカーをしたいという子はウェルカム。入部してから伸ばす」というスタイルで「高校サッカーで活躍できる選手の育成を目指す」という。「高校受験がないので、よりサッカーに集中できる」や、「高校は全国に出場しているチーム。その中学校なら高いレベルで打ち込むことができる」など、環境の良さを求め進学を決めた選手たち。実際、2023年の全中覇者・神村学園(鹿児島)をはじめとした全国強豪とのトレーニングマッチや、今年の高校選手権県大会で2連覇した松本国際高との連携など、数々の貴重な経験を積んだ。
 「強豪チームや高校生の胸を借りることで、自分たちの現在地を確認できる。成長した部分やまだまだのところを認識し、足りないところはトレーニングで伸ばす」。そんな指揮官の思いは選手たちにも伝播し、一つ一つの経験が成長へ向けた大きな糧となっている。実際、県トレセンとして北信越の各県代表と戦った3人も「スピード、フィジカルの差を感じた。身体を作り、高校サッカーでは負けない選手になりたい」と新たな課題に立ち向かう。
 1期生は4月から高校サッカーの新たな舞台へ羽ばたいていく。中学の高円宮杯リーグ戦は中信3部からスタートして来季は中信1部でのプレーとなり、1〜2年生の選手たちが再び新たな歴史を作っていく。戦う場は変われども、同じ松国スタイルを胸に挑戦は続く。

県トレセンメンバーに選出された3名


飯ケ浜咲介
 創部当時は1年生12人のみ。人数が少なかったので、キツイと感じたこともありましたが、「やるしかない」という気持ちで頑張りました。課題だったメンタルの弱さも、監督の指摘のおかげで、調子が悪い時でも自分を励ましながら試合に臨めるようになり、だいぶ強くなったと思います。今までは少人数だったけれど、高校では100人。1年生だからとか関係なく、負けず嫌いの性格を活かし、スタメン入りを目指します。


髙山恋寿
 高校サッカーの強豪校の中高一貫で、高いレベルでサッカーに取り組めると思い入学しました。中学のサッカー生活は、「とにかく楽しかった」の一言です。県のトレセンとして出場した試合では、技術面やスピード、フィジカル面など自分の足りないところに気づくことができました。自主練でテクニックを磨き、体を大きくするなど足りない部分を克服し、高校では1年生から選手権の舞台に立てるように努力したいです。


前島遥瑠
 神村学園や強豪チームとのトレーニングマッチが良い刺激になり、チームの仲が良いこと、高校生が気さくに声を掛けてくれることなど、サッカーに打ち込む上でとても良い環境だったと感じています。県のトレセンとして出場した試合では、フィジカルの差から球際での弱さを痛感しました。今後は球際で勝てる選手を目指し、フィジカルも鍛え、高校1年生からハイレベルなプレーができるようにしたいと思います。

取材・撮影/児玉さつき