地域スポーツ

【かえでキッズファミリー・スポーツ】子の成長を見つめるひととき 親子のきずな深まる運動遊び

1カ月に1回、我が子と同じ目線を共有する大切な時間だ。全身をいっぱいに使って、夢中で取り組む子ども。その成長に気づき、自然と笑顔がこぼれる父や母。「かえでキッズファミリー・スポーツ」では親子がともにプログラムに参加し、きずなをよりいっそう深めながら、幼い子どもたちに身体の使い方を学んでもらっている。


 池田町を拠点とする総合型地域スポーツクラブ「大かえで倶楽部」のメニューのひとつとして、2014年に開講。多種多様な運動遊びを通して、日常生活における身体の使い方を自然と身に付ける。「柳沢運動プログラム」に基づいて考案された「大かえで運動プログラム」は、クマ歩きやカンガルー跳びなど身体ひとつでできる運動から、鉄棒や平均台などを用いたサーキット運動や、こおり鬼など集団での遊びも取り入れる。「川で石飛びをしたり、木登りをしたり、今はそういう機会を持つのが難しい。公園に来るような感覚で楽しく学んでもらいたい」と、担当者の中島寛(ひろ)敏(とし)さん。有志で募った指導メンバーに加え、体育教諭の経験を持つ工藤忠(ただ)好(よし)先生を招いて、より専門的な内容へと充実をはかる。


 子ども自身が楽しめることはもちろん、親と子が一緒に取り組むための工夫がプログラムに散りばめられている。お父さんの腕にぶら下がったり、お母さんの身体の下をくぐったり、「親子がふれあいながら、成長を通してきずなが深まること」が、本講座のねらい。「一緒に身体を動かして、我が子の成長を感じてもらいたい」と語る中島さん自身も、家族ぐるみで参加しつつ指導にあたる。


 参加者の内山美佳さんは、「先生たちがしっかり見てくださるので、子どもを2人連れていても来やすい」と微笑む。5歳と3歳の姉妹を連れて2年前から参加し、「子どもたちがのびのび取り組んでいる。いつの間にか跳び箱を跳べるようになっていた」と成長を実感。他の参加者からも「頑張っている姿がうれしい」「色々な運動にチャレンジすることで、初めてのことにも物怖じしなくなった」など、喜びの声が聞かれた。

 走って、跳んで、転がって、微笑みあふれる親子のふれあいの場。未就園児向けの講座「かえでキッズ ひよこ」と連携し、0~8歳程度の子どもを持つ親子を継続的にサポートする。参加は会員制で、4月~1月まで計10回開催。本年は入会金・参加費無料にて広く会員を募集中。

取材・撮影/佐藤春香