地域スポーツ

ミンピーベーサー・バドミントンアカデミー 目標に向かう明るい心を     

インドネシア語で「夢は大きく」という意味を名前に冠したバドミントンアカデミー「ミンピーベーサー」。塩尻・松本地区、千曲・上田地区、茅野・諏訪地区の3地域で教室を展開しており、この4月で設立12年目を迎える。現在は園児~高校生まで約50人が所属。代表でヘッドコーチの岩垂潤さんが主に担当する塩尻・松本地区では、塩尻市の吉田小学校、広丘小学校の体育館を中心に練習し、幅広い年齢層の生徒が汗を流している。

 ある日の練習を取材すると、岩垂代表の手元にはタブレット端末。オンラインで繋がった画面の向こう側でも、バドミントンの練習が行われていた。「上田教室と繋いでいるんです。自分が上田まで行くこともありますが、生徒たちは練習内容を理解しているので、コロナ禍でオンラインで指示をすることも増えました」と、定期的に画面内で整列する生徒たちに次のメニューを指示していた。
 アカデミーでは月曜から週末まで毎日体育館を確保。生徒たちは自分の設定した目標に必要な分の練習を自ら判断して参加している。週1回の生徒もいれば週5回練習に通う生徒もいて、自らの熱量と力量に合わせた「バドミントン版の塾」のような態勢。生徒たちの躍進は目覚ましく、小学生年代の県選抜はもちろん、中学・高校年代で県トップクラスの実力に成長した選手も在籍する。


 岩垂代表自身は中学からバドミントンを始めた。社会人になってからは小学校教員の傍ら、国体成年男子の県代表選手として活躍。そんな中で国体成年女子の監督を任され、3年目に北信越国体を初めて突破して本国体に進んだ。周囲から「今後は後進を育成してほしい」と期待され、教員退職後にNPO法人を立ち上げて現在に至る。
 「子どもたちには自分のマインドとどのように向き合うかを指導しています。目標を設定して、そこに必要なことを自分で考え、判断できるようになってもらいたいです」と岩垂代表。そうして自主自律した先に「大きな夢」が見えてくる。

丸山里桜さん/高校3年生

小学校からミンピーベーサーに通っています。ここに通い始めてバドミントンが上達したと自分でも感じます。特に1回1回の練習の大切さを実感し、トレーニングに対する意識が変わりました。最後の大会は中信・県大会で上位入賞を狙っています!

ヘッドコーチ 岩垂 潤さん

・日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ4
・県協会競技力向上委員・指導委員
・日本スポーツメンタル協会公認スポーツメンタルコーチ など

バドミントンの技術向上はもちろん、「純粋な素直さ」「目標に向かう明るい心」「チャレンジできる元気さ」を大切に、人として成長することを目標にしています。選手自身が自らの可能性を高められる、そんな可能性のあるアカデミーを展開しています。

取材・撮影/生田和徳