地域スポーツ

“楽しく”競技と向き合って上達 松本市少年ソフトテニス教室

松本市少年ソフトテニス教室は、自主的に競技と向き合う時間を提供している。元中学校教諭の指導者・阪西淳一さんが9年ほど前に立ち上げ、現在は小中学生約80人が在籍。浅間温泉庭球公園と波田扇子田運動公園を主会場とし、 “楽しく”ソフトテニスに熱中している。
 阪西コーチは教員時代からソフトテニスの指導で知られ、中学から競技を始めた選手を県優勝まで何度も導いたカリスマ的存在。関西から信州大学に進んで長野県に根を下ろした。教室のブログもこまめに更新しており、関西弁で温かみのある人柄がにじむ。指導は一見すると、「熱血」なイメージとは正反対。笑顔の絶えない自由な練習が続く。

 退職後に周囲の勧めで教室を立ち上げた阪西コーチ。教員時代から教え子の成長に目を見張ってきた。例えば修学旅行の際、宿泊先の旅館のスタッフから「ここの学校の生徒たちはすごい。スリッパが綺麗にそろえられている」と驚きの声をもらった。話を聞いていくと、そのスリッパを整えていたのがソフトテニス部の生徒だったそうだ。「何かをやろうと言った訳じゃない。日々自分のできることをやり、感謝の気持ちを表そうと伝えていた。きっと子どもたちもそれを考えられたのでは」と阪西コーチは振り返る。
 そのスタンスが結果につながるケースもある。今季は今川咲希・梅原來玲羽ペアと武重麻央・藤澤花純ペア(いずれも山辺中)が県中学総体を突破して北信越中学総体に出場。ともに初戦で敗れたものの、3年生の今川・梅原ペアは新潟県1位の相手に3-4と善戦した。いざ試合となれば、頼れるのは自分自身の判断と行動力。教室で子どもたちは楽しみながら自主性を身に付け、それを本番のコートで発揮している。

梅原來玲羽さん(左/うめはら・くれは)今川咲希さん(右/いまかわ・さき)ペア

☆県大会8位で北信越出場
共に中学3年生
北信越大会の相手は新潟1位の強敵だったけど、とても楽しく試合ができました。最後の大会で北信越へ進めて良かったです!教室を卒業してからも色々なことに挑戦したいです。

藤澤花純さん(左/ふじさわ・かすみ)武重麻央さん(右/たけしげ・まお)ペア

☆県大会7位で北信越大会出場
共に中学1年生
北信越では富山1位のペアと当たりましたが、試合前に感じていたより実力の差が少なく、意外といけると思いました!試合中に緊張もほどけて楽しくできました!

阪西淳一コーチ

松本市や近隣の小・中学生の参加をお待ちしています。男女問わず、ソフトテニスに興味がある方は体験に来てくださいね!
浅間温泉庭球公園(木曜 夜)/扇子田公園テニスコート(水・金曜 夜)
≪連絡先≫ 090-1035-4460(阪西)

取材・撮影/生田和徳