パラスポーツ

土曜日の午後はパラスポーツ! 「パラ☆スポくらぶ」で体を動かそう!

 松本市のスポーツ推進課では、月一回程度、土曜日の午後2時~4時に市総合体育館等で「パラ☆スポくらぶ」というパラスポーツの体験会を開催している。ここでは、車いすで行うバスケットボールやテニス、卓球、バレーボール、ボッチャ等、身体に障がいがあっても楽しく体を動かせるパラスポーツを、専門の講師を招くなどしながら行っている。

 熱心に参加する立澤由佳さん(松本市在住)は、先天性の両下肢機能障害を持ち、同会でパラスポーツに触れてから日常生活が大きく変わったと話す。「いちばんハマったのは車いすバスケ。最初はボールをドリブルすることも手に持つことも難しく、夢中で練習してしまいました」。車いすバスケットボールでは、車輪がハの字になり小回りがきく専用の車いすを使用し、フロアーに落ちたボールは、その車輪の回転を利用して水車の要領でボールを手元に持ち上げる。立澤さんはパラ☆スポくらぶで1時間程度の練習をして出来るようになったそうだ。

 立澤さんが同会を知ったのは、市の広報誌に掲載されていた記事を母親が見つけて紹介されたことからだった。もともと身体を動かすことが大好きだったという立澤さんはすぐに参加を決めた。「実は小学校の頃からボール恐怖症で(笑)、それも克服したかったし、負けず嫌いな性格もあって競技が難しいほどできるようになりたい!と頑張ってしまいます」と笑顔で話す。車いすバスケは車いすを使ってはいるものの、コートの広さやリングの高さは変わらない。そのため通常のバスケットボールと比べてシュートの難易度がより高いと言われる。立澤さんも「今はシュートしても全然届きません。まずはリングに届くように自分なりの努力をしたい」と、それまで縁が無かったフィットネススタジオに通い始め、筋力の向上に努めるようになったそうだ。

 立澤さんは昨年度(2021年度)開催されたパラ☆スポくらぶの全ての回に参加しており、それについて「健常者と障がい者の輪が広がることがもうひとつの楽しみです。今は子どもたちの参加が多いので、これから大人の参加者がより増えてくれると嬉しいです」と、次年度への期待も覗かせた。市の担当者も「馴染みのないパラスポーツですが、体験してみると奥が深く、誰でも楽しくできると思います。小学生以上で運動をしたい人であればどなたでも参加できるので、ぜひお越しください」と話す。体験会の詳細は松本市文化観光部スポーツ推進課(電話 0263‐45‐9512)へ。

取材・撮影/生田和徳