地域スポーツ

【JSNサッカースクール 千曲校】笑顔でほめる指導の下、楽しく伸び伸びと 一人一人が主役のサッカー教室

2歳から小学生を対象に全国で展開しているJSNサッカースクール。子どもの将来を見据え、サッカーを通していろいろな経験を積み、心身ともに健全な成長をサポートしている。県内では2021年から長野、松本、上田市内など9地区で活動している。

 千曲校は毎週金曜日、更埴中央公園などで練習している。この日は午後5時から幼児(年少から年長)クラスと、1年生から6年生までの小学生クラスの19人が集まった。サッカーは初めてという子どもたちがほとんどだが、笑顔でグラウンドを走り回り、歓声を上げながら元気にボールを追った。長野JSNの代表を務める田岡陽大さんは「『ほめる指導』を心掛けています。勝つことが目的ではなく、体を動かす楽しさや仲間と協力したり、競ったりすることで体力や自信、協調性などが身につくスポーツの魅力を知ってほしい。チームスポーツのサッカーはそのための手段として最適」と話す。体験会をきっかけに入ってくる子どもが大部分を占め、地域ではサッカーを始める入口になっている。

 遊びの要素を盛り込んだ練習メニューは子どもたちに大人気だ。鬼ごっこで走力や反射神経を養い、「信号ドリブル」では、コーチが青と言ったらボールと一緒に走り、黄色ではゆっくり動き、赤で止まって、ボールコントロール力を鍛える。コーチも笑顔なら、子どもたちも笑顔だ。時々、ケガにつながりそうな動きに対しては注意し、メリハリを大切にしている。最後はゲーム形式の練習を行った。

 「スクール」なので、地域の大会などに出場してほかのクラブチームと対戦することはないが、独自の大会「JSNカップ」を年に約3回開催して、保護者らに練習の成果を〝発表〟している。そのピッチではキャプテンや主将、レギュラーや補欠もなく、みんながボールを追いかけ、笑顔でゴールを目指す。田岡さんは「保護者の方から、家ではテレビやコンピューターゲームばかりしている、と相談を受けます。子ども時代は将来に向けての大事な時期。外に出て仲間と一緒になって体を動かしてほしい。サッカーはいいきっかけになると思います。スポーツの魅力は、体力作りとともに、夢や目標を立ててそれに向かって努力する姿勢が身につくこと。ぜひ、スポーツを続けていってほしい」と願っている。
 なお、無料体験会を県内各校で随時実施中。気軽に参加して、サッカーの楽しさに触れてほしい。

取材・撮影/斉藤茂明