地域スポーツ

【FC大町タフィタ】大町を女子サッカーの町にしよう!

 10月の夜7時前、気温3℃と急激に秋から冬の空気に変わった大町市運動公園で元気にサッカーボールを蹴る少女たちがいる。大町市を拠点に活動する「FC大町タフィタ」は、立上げから25年を数える歴史ある女子サッカークラブだ。同クラブは、元々大人の女子サッカークラブとして活動が始まり、サッカーに興味のある小学生を巻き込みながら1997年に代表・監督の川原幸子さんが立上げた。当時はまだ女子サッカーが珍しかった時代にあり、川原さん自身「私も10代のころサッカーに興味があったけれど、女子がやる風潮じゃなかった。30歳手前くらいにここのサッカーチームに出会って、選手としてやっとサッカーを始められたんです」と、サッカー好きの仲間が集まってクラブの前身を形作ってきたと話す。

 現在は年長~小学6年生までの「プチタフィタU12」、中学生の「タフィタU15」、高校生以上のトップチーム「タフィタ」がある。Uカテゴリーでは約15人の少女たちがサッカーの上達のために練習に励んでいる。トップチームには大人のメンバーが所属し、アンダーカテゴリーを経て長く選手として活動している方も多い。また、トップチームの横澤葉月さんや熊捕茉奈さんは、選手の傍ら後輩への指導も行うクラブのコーチも担っている。中学生カテゴリーのコーチ、横川洋介さんは「現在中学生が3人と少ないながらも楽しんでサッカーに取り組んでいます。来年は元気な6年生が上がってくるので、それも今から楽しみです」と話す。また川原監督は「ただサッカーの技術だけ上手くなればいいわけではないんです。日常生活での行動や人間としても成長できるようになってくれたら良いなと思っています。ここだったら大人になるまで見守っていられるので」と、笑顔で練習に向かう。

【キャプテン】白沢凌羽さん(小学6年生)
私はゴールキーパー(GK)をしています。最初はGKがいなかったので始めましたが、やってみたら結構楽しかったです!試合ではセーブできた時が嬉しいです。特にPKを止めた時は最高!

【監督】川原幸子さん
“大町を女子サッカーの町にする!”を合言葉に続けています。教えた子たちが大人になってもサッカーを続けてくれていて嬉しいですね。興味のある方はいつでも練習に顔を出してください!

取材・撮影/生田和徳