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【C・ガールズ】笑顔華やぐ女子野球 楽しさと実力を兼ね備え

「女子だけで野球をやってみたい」。女子学童野球チーム「C・ガールズ」は、そんな野球少女たちに声をかけて2021年に結成されたチームだ。母体である中信学童野球連合会のメイン事業として、女子野球の魅力を発信する。
 2021年5月、松本市は全日本女子野球連盟による「女子野球タウン」に県内で初めて認定された。女性スポーツの推進やジェンダー平等の実現とともに、女子野球の普及にも力を入れる。男女混合の学童チームに所属する女子選手への聞き取り調査から「女子だけの学童野球チーム」の需要の高まりを受け、同年「C・ガールズ」の結成に至った。

 メンバーの多くは地元の男女混合チームと兼任し、大会出場経験もある実力者がそろう。そんな彼女たちに「女子だけでの野球も楽しい、という雰囲気を作っていってもらいたい」と、土屋喜信監督は期待を込める。体格、体力ともに男女の隔たりなくプレーできる学童期だからこそ、女子チームならではの良さも体感し、下の世代へと伝えていってもらいたい考えだ。

 野球が好きな気持ちに性差はないが、同性同士だからこそ分かり合える絆もある。片平あかり主将は、「女子同士だと、野球以外のことでも仲良くなれる」と微笑む。兼任する明科少年野球クラブでも主将を務めながら、「こういうチームがあると、敵として戦うときも仲良くできる」と、チームの存在意義を話す。普段はそれぞれの地元チームに所属するライバル同士だが、「女子だけのチーム」という新たな輪で繋がることで、よりいっそうの絆とともに相手をリスペクトする心も育んでいる。

 笑顔がはじけ、和気あいあいと華やかなベンチ。「にぎやかに楽しく」を前提としながらも、競技性の追求にも妥協はしない。「楽しくやる中で『うまくなりたい』『皆で勝ちたい』という気持ちを持ち続けてほしい」と土屋監督。コーチ陣には女子野球の強豪・埼玉栄高校出身の開嶋千賀さんをはじめ、5人の女性指導者をそろえる。

 昨年は初の公式戦として、第10回EneOneカップ女子学童軟式野球選手権大会に出場。「まだまだ参加チームが少ない」という女子野球の土壌を耕しながら、結果も残していきたい姿勢を示す。
 中信学童野球連合会が主催する初心者向け「小学生女子野球教室」での取り組みも重要な活動のひとつ。これから野球に親しみたい少女たちの「お姉さん」として、一緒にプレーしながら楽しさを伝える。4月~11月まで毎月1回開催、問い合わせは中信学童野球連合会女子野球担当まで。


【土屋 喜信 監督】
子どもたちに「楽しかった」と言ってもらえると、そのお手伝いができてよかったと思います。まだまだ女子だけのチームが少ない中で、まずは大会に出場して勝てるようになることが目標です。


【片平 あかり主将】
4年生のときにランニングホームランを打てたのが一番の思い出。1人ではできないスポーツだから、皆で協力できるところが楽しい。まずは「やってみよう」という気持ちで始めてほしいです。

取材・撮影/佐藤春香