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【長野国際カントリークラブ】  県内初のナイター営業 幅広い層に“アプローチ”

長野国際カントリークラブは8月22日、県内初のLED照明ナイター営業を開始した。コロナ禍において、屋外でソーシャルディスタンスを確保しながら楽しめるゴルフの需要が拡大。若年層の利用も増えていることから、多様化する生活スタイルの中で新たな選択肢を提示できるよう舵を切った。
 営業開始に先立ち、2日にはオープニングセレモニーを開催。古木惣一郎・総支配人は「早朝営業でも若い方々の利用は増えていて、照明があれば暗いうちからスタートできる。ナイターは仕事が終わった後にも楽しめるので、より幅広い層に利用していただけるきっかけになれば」とビジョンを語った。

 ゴルフ場にはホテルが併設されており、宿泊を兼ねて1日中プレーすることもできる。JR長野駅から約30分とアクセスも良好。標高約650メートルと盆地に比べて涼しい環境となっており、ナイターとなれば夏場でも快適に楽しめる。峯村勝盛・飯綱町長も、ゴルフを通じた地域の活性化に期待を寄せている。

 着工は4月。屋外スポーツ施設向け照明を展開する株式会社スリーエス(東京都)と手を組み、約半年で運用にこぎ着けた。スリーエスのLED投光器「アルカスNSD」は発光効率に優れ、少ない台数で広範囲を照らすのが特長。メンテナンス性も高く、長期にわたっての安定的な運用が見込めるという。
 照明の位置や配光を監修したのは、日本ツアー通算5勝を誇る羽川豊プロ。セレモニー後は古木総支配人や峯村町長とともに4ホールを回り、感覚を確かめた。全国的に見てもナイター設備が整っているゴルフ場は数が少ないといい、羽川プロにとっても貴重な機会。「すごい」「楽しい」などと声を弾ませながら楽しんでいた。「狙うところにライトを当てているのでターゲットが絞りやすい」という、ナイター特有のメリットも見出した。


 ナイター営業は妙高コース全9ホールで、17時から20時まで。早朝・宿泊とのマッチングや繁忙期の日没対策にも活用する計画で、将来的には猛暑時に涼しい薄暮スルー18ホールなどへの導入も検討したい考え。コロナ禍でのゴルフブームに拍車をかけ、それが観光振興の発展にも繋がればこの上ないだろう。

取材・撮影/田中紘夢