高校スポーツ

【松本蟻ヶ崎高等学校 ダンス部】全国1位を目指して! 気持ちをひとつに最高のパフォーマンスで魅せる!

2022年も残すところ1ヶ月を切った12月。松本蟻ヶ崎高校ダンス部は気温一桁の中、体育館下の練習場所で振付を合わせていた。12月末には県フェスティバル、来年1月には東京で全国大会にあたる「第14回全国高校ダンスドリル冬季大会」への出場が決まっており、1年生18人、2年生9人、計27人の部員全員が指先、一歩の踏み出しのタイミングやその幅の精度にまでこだわっている。

 同部はヒップホップ男女混成部門の大編成で甲信越大会を突破した。過去には全国3位の実績があり、今年こそ超えようと意気込んでいる。部員の一部に経験者がいるものの、ほとんどが初心者。そのため練習は基礎練習に重きを置く。地元のクラブでダンスの経験がある部長の杉浦望さんは「土台となる基礎の部分がしっかりしていないとより良いパフォーマンスはできない」と細かな動きのアドバイスを熱心に伝えている。
 ダンスの振付はテーマを設定して行なっており、これまでには「ボクサー」「お母さん」といったものがあった中、生徒たちが選んだテーマは「トレジャーハンター」だ。大会によって異なるが、2分半から5分の中で大きく動きながらテーマを表現していく。


 同部の主な練習場所は、半分屋外の体育館下のスペースだが、大会前は運動部の練習が終わった夜7時から8時までの1時間、体育館での練習が可能になる。少ない練習時間を有効に使うため、部員たちは移動中も駆け足でそれぞれの立ち位置についた。マイクを手に先頭に立って振付の指導をするのは杉浦さん。しゃがんで立ち上がるタイミング、腕を前に出してから1回転する速度、重心の取り方など的確な指示が飛び、部員たちも大きな返事と共に即座に実践する。
 顧問を務める田玉雅美教諭は「初心者にも上級生中心によく面倒を見てくれています。生徒たちの求めている所が高いので到達できるよう頑張って欲しい」とエールを送る。

【杉浦 望 部長(2年)】
私が1年生の時に新入生歓迎会で披露されたダンス部先輩方のパフォーマンスが華やかで、ダンス部に入ろうと決意しました。今は全体としてもまだまだ課題は多いですが、気持ちをひとつにして大会に臨みたいです。ダンスは振り中の足音や仲間と目が合った瞬間に凄く気持ちが上がります!来年蟻高に入学する方は、初心者でも大丈夫なのでダンスを一緒にやりましょう!

【田玉 正美 顧問】
私自身は新体操出身なので、ヒップホップ等のダンスはほとんど素人です。その分生徒たちが自分たちで振りも考え、練習も考え、試行錯誤しながら成長しています。私はたまに感想(ダメ出し)を言うだけです(笑)。それでも練習する分だけみんなうまくなります。中学の授業でダンスを経験して逆に苦手意識を持つ子も多い中、ここでは思う存分好きなダンスをやらせてあげたいです。

取材・撮影/生田和徳
(取材日 12月13日)