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【忍者ナイン 松本中央ラボ】自分だけの「できる」を見つけよう!

小さな「忍者」たちが、笑顔の花を咲かせている。小学生以下を対象とし、松本市柔剣道場で開かれているスポーツ教室「忍者ナイン」。あらゆるスポーツの基礎を学ぶ――をコンセプトに、子どもたちの隠された可能性を育もうと取り組んでいる。2022年12月に開設。現在は年少~小学4年生まで11人の子どもたちが通っている。

 一つの競技に特化せず、「走る」「跳ぶ」「投げる」「打つ」「捕る」「蹴る」「組む」「バランス」「リズム」という9つの基本動作から、あらゆるスポーツに応用できる基礎を身に付ける。プログラムは300種類と多岐にわたり、スタートからタッチポイントまで四つ這いで往復する競争や、柔らかいボールを使ったキャッチボールをはじめ、ドッヂボールのようなチームプレーにも取り組む。これらはほんの一例。子どもたち一人ひとりの能力に応じて得意なことを伸ばすためのアプローチは多種多様だ。


 参加するのは運動が得意な子どもばかりではない。「頑張りたいけど、うまくいっていない。そんな子に、まずは楽しいと感じてもらいたい」と、松本中央ラボ担当の小嶋隼先生は微笑む。教室では子どもたちの動きを定期的にビデオ撮影し、動作分析シミュレーションシステムを用いて運動能力を「見える化」。運動が苦手と思っている子どもに隠された得意分野を発見できる。学校などで遊ぶ中で苦手意識を持っている子どもにこそ、「自分にもできる」という自信とともに、得意なスポーツを見つけるきっかけを与える。

 「子どもたちが楽しんで取り組んでくれるのが一番のやりがい。その子の得意なことが見つかった瞬間は僕自身もうれしい。楽しいことを見つけに来て、可能性を広げていってほしい」。そんな小嶋先生のまなざしは優しさにあふれている。活発な子どもたち一人ひとりの名前を呼び、丁寧に声をかける。
 そんな関わりが功を奏してか、子どもたちは一様に顔を輝かせ「自分が一番活躍したい!」と言わんばかりに生き生きとした取り組みを見せる。これからどんな才能が芽吹くのか、夢は広がるばかりだ。

 東京に本社を置き、全国にフランチャイズ展開中。松本中央ラボは毎週火曜日に開催している。未就学児対象の「中忍コース(16時~17時30分)」、小学生対象の「上忍コース(17時~18時30分)」の2コース。いずれも公式ホームページから体験申し込みが可能。

取材・撮影/佐藤春香