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【岡谷市少年野球会 岡谷クラブ】       チームワークが要        県大会出場を目指す

第43回諏訪湖少年少女野球選手権の決勝戦が8月30日に下諏訪スタジアムで行われ、発足2年目の岡谷クラブが9―5で東北クラブを破り初優勝を飾った。

 岡谷クラブの発足は昨年6月。中体連の夏季大会を終えた3年生引退後、中学校の部活動で活動している軟式野球部員数は、市内4校のうち東部中1人、南部中3人、北部中0人、西部中は既に廃部という状況だった。
 このままでは新入部員を加えても各中学校単体での部活動としての存続は難しく、中学で野球を続けるためには硬式野球か市外のクラブチームかの選択肢となり、身近な環境で野球を続けられる場がなくなってしまう。
 そう危機感を募らせた現指導陣と保護者が各学校へ掛け合い、岡谷市少年野球会を母体に市内の合同チームとして「岡谷市少年野球会 岡谷クラブ」を創設。各中学校とも連携し、部活動の地域移行への受け皿としての役割も担う。岡谷市少年野球会・三浦浩会長は「岡谷クラブを卒業した子どもたちが市内の高校で野球を続けて、将来的に岡谷市の野球を盛り上げてもらえたら」と期待を寄せる。
 発足当初は2年生2人、1年生12人の計14人だった部員数も、今年4月には11人の新入部員を迎え、大幅に増加。指導に当たる伊藤直也監督は、「人数が増えたことで練習の幅が広がり、切磋琢磨できる環境が整った」とうなずき、選手たちの練習を見守る。


 伊藤監督が選手に伝えたいのは「勝つこと」と「楽しむこと」。指導では、野球のセオリーを伝えると同時に、「まずは説明されたことを理解して、それを体で表現するという流れ。やってみて分からなければ聞いてくるように促し、聞きにきた子にはさらにかみ砕いて、分かりやすく説明するようにしている」。その丁寧な指導が実り、第43回諏訪湖少年少女選手権での優勝を勝ち取った。
 岡谷市出身の伊藤監督。小・中・高校と野球に打ち込み、大学卒業後も社会人チームに入り、野球を続けてきた。その野球人生を振り返り、「高校3年間、苦楽を共にし、濃密な時間を過ごした仲間とは今でもつながりがある。自分はたまたま高校時代だったが、中学でも高校でもいいから、子どもたちにもそういう仲間を作ってほしい」と願う。
 その思いは選手にも伝わり、「どんなに苦しい時も仲間と一緒にいれば、どんなことも乗り越えることができるということを学ばせてもらった」と主将の山田泰世。副主将のチコアリヤーヌグラハも、「岡谷クラブでは野球の楽しさを教えてもらった。チームスポーツとして、協力することの大切さも学んだ」と笑顔を見せる。
 3年生引退後に新チームとして掲げた目標は「中体連県大会出場」。より強いチームワークを築き、地区予選突破を目指す。

【主将 山田泰世 くん】
主将として、一緒に楽しく野球をしながらも試合でしっかりと勝ち上がっていける、楽しさの中にも厳しさがあって、切磋琢磨できる強いチームを目指したい。そして、中学を卒業した後も野球を続けて、高校でレギュラーになって活躍することが目標。

【副主将 チコアリヤー ヌグラハ くん】
野球を楽しいと感じるのは、チームのみんなで喜べたり、自分が打って塁に出て、チームのために貢献できた時。副主将としては、これからもっとチームの絆を強くして、より勝てるチームにしていきたい。そして中学卒業後は、高校でも野球を続けたい。

【監督 伊藤直也 さん】
野球を楽しいと思う気持ちがある子は大歓迎です。仲間と楽しみながら野球をして、一緒に強くなっていく。練習を重ねるうちに『絶対に勝つ!』という強い気持ちが芽生え、実際に優勝することができました。これで満足せず、次の目標に向かって努力を続けてほしいと思います。

取材・撮影/児玉さつき