12月に開催されるドバイ2025アジアユースパラ競技大会に向けて、小澤珠花は「3位以内に入って、メダルを獲得したい」と意気込む。

卓球との出合いは、小学3年生の時。右半身に麻痺がある珠花さんに、「みんなと一緒になにかできることがあれば」と気にかけていた母からの勧めがきっかけだった。中学では、卓球クラブLINKSでの練習と部活動を並行して卓球に励んでいたが、練習に足が向かなくなることもあったという。
そんな珠花さんの卓球への思いを大きく変えたのが、昨年9月に出場した第16回全日本パラ卓球選手権大会だった。それまでは健常者と同じ大会に出場していた小澤さんにとって、初めてのパラ卓球への挑戦。結果は、立位女子シングルスのクラス9で3位の好成績。それを受け、「全日本で3位という結果だったが、もっと上を狙える手ごたえがあった」と次年度への意欲を強め、パラリンピック出場の目標を抱くようになる。
そして今年4月には、パラ卓球の次世代育成選手に選出。さらに国際大会派遣選手および強化指定選手にも選ばれ、国内だけでなく、国際大会への挑戦権を得ることになった。

大会や合宿への参加機会が増えた珠花さん。「選手の方々と一緒に移動したり、宿泊したりすることが多くなったけれど、不慣れで戸惑うこともたくさんあった」と振り返る。それでも「同じクラス8の友野有理選手が優しく教えてくださったので、今では選手のみなさんのことも分かり、少しずつ活動にも慣れることができている」と笑顔を見せる。
合宿で他選手のプレーに触れたことが、卓球への意欲にもつながった。「ルールは知っていたが、実際にやってみると難しい。立位と車いすでは全然違うことを実感し、自分ももっと頑張ろうと思った」
自身の技術向上についても「サーブには自信があったけれど、コーチから、もっと技術を高められると言ってもらい、それが励みになっている」と目を輝かせる。

今年から、立位女子シングルスのクラス8に移った。障害の程度がより重いクラスだが、9月に開催された全日本パラ卓球選手権大会の立位女子シングルスで3位を獲得。クラス9で出場した昨年と同じ結果を残すことができた。
12月に控えるドバイ2025アジアユースパラ競技大会では、「ベテランの方は、独特のリズムがあって、それを崩せずに負けてしまうことが多い。でもドバイの大会はU|23の若い選手が出場する大会なので、3位以内に入ってメダルを狙いたい」と目標を掲げる。
その先に目指すのは、3年後に予定するロサンゼルスパラリンピック。「次世代育成選手に選ばれることは、パラリンピックへの通過点になる。これからの大会でもベストを尽くし、来年も選出されるように頑張りたい」と力強く語る。

Profile小澤珠花(おざわ・しゅか)
パラ卓球
2009年9月17日生まれ。松本市出身。
エクセラン高等学校在学中。小学3年生で卓球を始める。中学3年の時、パラ卓球で活躍している選手を知り、初めて全日本パラ卓球選手権大会に出場。立位女子シングルスのクラス9で3位に入り、令和7年には次世代育成選手に選出され、国際大会派遣選手および強化指定選手としてもITTF World Para Future Tokyo 2025など各種大会へ出場する。
取材/児玉さつき
