2025年9月に行われた「SMBCカップ第22回全国小学生タグラグビー大会」長野県大会。5〜6年生を中心に編成された「安曇野ブルドックスJr」が優勝を果たした。約40年の歴史を持つ安曇野ラグビースクールが、また一つ大きな成果を残した。
安曇野地域でもラグビーを広めたいと、約40年前に地域の子どもたちが楽しむ場としてスタート。細川康二代表は今も「子どもたちが楽しんでラグビーを行う」を基本に指導を行っている。

現在、生徒は小学2年生〜6年生の18人。毎週水・日曜に練習を行う。体育館で行う水曜は基本的なパスに重点を置いての練習。「パス回しは投げて捕る簡単なプレーだけど、おろそかにせず、常に緊張感をもってやることで試合にも生きてくる」と細川代表。
子どもたちも楽しみながら「投げる」「捕る」の基本をしっかりと行い、上級生が下級生にやさしく接し、下級生はニコニコと笑顔で上級生に受け答えしている。

指導で大切にしているのは「思いやりの心」。「ラグビーというスポーツの本質は『人にやさしくできる』こと。タックルなども行う激しいスポーツなので、心にいつもやさしさの気持ちを持っていないと、プレーができない」と細川代表。練習を通じてやさしい心を培っていけたらという。
練習風景を見ていると、そのやさしさが技術向上に繋がっていることもよくわかる。6年生が学年下の子どもとパスを合わせるときは、加減しながら、相手を見ながらボールを投げている。「パスがいいコースに行っても強いパスすぎて捕れなければ意味がない。この選手にはこのくらいのスピードだとキャッチしやすいということが分かってくる」と細川代表は2年生から6年生が一緒に練習を行うメリットも話す。
キャプテンの望月湧翔くん(6年生)は「転んだ時やケガをしたときに、みんなで気遣いができるいいチーム。下の学年の子にやさしくしたりできてみんなとても仲がいい」と笑顔で話す。「みんなでよく話もして、試合前の練習中にいろいろなフォーメーションも考えている。試合中、みんなで決めた技や作戦が決まった時はとてもうれしい」と胸を張る。
タグラグビー県大会優勝のきっかけは、前年の敗戦だった。試合に負けた際に悔しがっていた今の5・6年生に「やってみるか!」と細川代表が声掛けした際、みんなの答えが「やる!」と返ってきたという。


「そこから意識が『うまくなりたい、うまくならなければ』と変わっていった。練習の取り組み方がとてもよくなり、それを見て、下の学年もうまくなろうと、意識を持って取り組んでいる」と成果を話す細川代表。
「半面、勝敗にこだわりすぎず『目的はラグビーをうまくなることだ』と、子どもに言い聞かせている。生徒たちは今も日々上達していっているので、まだまだ目的は達成していない」と細川代表は目を細める。
ラグビーを通じて「思いやりの心」を育む。安曇野ラグビースクールの挑戦は続く。

【代表 細川康二 さん】
これからもいつも楽しみながら技術を身につけ、努力していくことを生徒には望んでいます。下級生から上級生まで同じように仲良く声を掛け合いながら活動してくれるそんなスクールでいてほしい。ここで学んだ「人にやさしくできる」をこれからも心に刻み、やさしい大人に育ってもらいたいと思います。

【キャプテン 望月湧翔 くん】
小学1年生の時に見た「ノーサイドゲーム」というTVドラマでラグビーに心が引かれて始めました。ポジションはスタンドオフ(司令塔)です。チームをまとめて、練習でも試合でもその場にあった行動を取るように心がけています。卒業後は、ラグビー部のある松本国際中へ進学したいと思っています。

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取材・撮影/江津高博
