期待の星

【南山雄大くん:社交ダンス】繊細で“雄大”な表現力 情熱をたぎらせて 世界へのステップを

「今までで一番うれしかった」と白い歯を見せる南山雄大くん。昨年11月の三笠宮杯全日本ダンススポーツ選手権 JOCジュニアオリンピックカップ・ラテンの部で優勝を果たした。4月16日のダンススポーツグランプリin京都で好成績を残せば、世界大会へと大きく飛躍する。
社交ダンスとの出合いは小学2年生。弟の習い事を探して訪れたダンス教室で誘われ、「なんて言えばいいか分からないくらい楽しかった」とすぐ夢中になった。水泳と並行して取り組んだが、4年生からは社交ダンスに集中。水泳で鍛えた体幹の強さも生かし、力を伸ばしてきた。
背筋をぴんと伸ばし、優雅に一礼。フロアに立てば、指先ひとつ、あごの角度ひとつ妥協は許されない。持ち味の表現力を日々磨き、大人顔負けの表現で魅了。「大会に出ている時は気持ちが高ぶっている」。踊るのが楽しくてたまらず、全身に情熱をたぎらせる。
昨春には念願のJDSF強化選手に指定された。眼差しの先には、同じく長野県出身の強化選手・太田佳輝選手。「男子が少ない中でよく可愛がってもらった。兄のような存在で、雄大の最初の目標」と母親の由紀子さん。その背中を追いながら、高みへのステップを踏みしめる。


南山 雄大(みなみやま ゆうだい)
中学3年生:14歳
生年月日:2008年8月18日
所属:塩尻DSC

取材・撮影/佐藤春香