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【ラウーレFC】              倉庫から世界へ羽ばたく 「エンジョイ・フットボール」      10年先を見据えた一貫指導

松本市と塩尻市の境界付近に立つ倉庫群の一つ。螺旋階段を上った2階からは、子どもたちの快活な声とボールを蹴る音が響いてくる。ラウーレFCは2014年にサッカースクールとして産声を上げ、2016年にはジュニアチームを設立。現在では園児から中学生まで、いわゆる〝ゴールデンエイジ〟を一貫して育成できる体制を整えている。クラブを象徴するのが、倉庫2階に広がる人工芝のピッチだ。驚くべきことに、この練習場はスタッフと保護者の手作りで、フルコートこそないものの、天候に左右されず足元の技術を磨くには十分な環境が確保されている。取材時に練習していたのは5年生の12名。新年度から6年生になる「アスリートコース」のメンバーだ。コーチ陣からのアドバイスが飛び交う中、実戦に近い形で真剣にボールを追いかけ続けていた。


 ラウーレFCは「エンジョイ・フットボール」を掲げ、サッカーを楽しみながら成長期の身体をしっかり作る全身運動の場を提供する。年代ごとに明確な育成テーマを設定し、例えば4年生では徹底したドリブル、5年生からはパスの要素を加え、常に「見て判断する」ことを求める。ボールを止める、顔を上げる、状況を把握して最善を選ぶ。こうした基本の徹底こそが、目先の勝利以上に重視されている。

 塩尻市出身で、自身もV.ファーレン長崎でプロ選手として所属し、同クラブで指導7年目を迎える代田敦資コーチは「今の子たちには理論に基づいたポジショニングや判断力を養う指導を行っています。自分が子どもの頃にはなかった練習法ばかりで、こんな環境で育ちたかったと思うほどです」と笑う。その成果は確実に表れ、3年前には全日本Uー12選手権大会長野県大会でベスト4に進出。選手たちは「過去の記録を塗り替える」という目標を掲げ、さらなる高みを目指している。

 一方で、ピッチを離れればコーチと選手の距離は驚くほど近い。保護者から「自由な雰囲気」と評される空気感は、過度な規律ではなく個性を尊重する姿勢から生まれる。練習の合間には笑い声が飛び交い、合宿では「コーチにご飯を山盛りにされる」といった家族的なエピソードも多い。食育や睡眠の重要性も保護者と共有し、心身ともに健やかなアスリートを育てる土壌を整える。
 クラブを巣立った選手の中には、世代別の日本代表候補合宿に招集される逸材も現れ始めている。園児から中学生まで、全国・世界を夢見る100名以上の選手たちが、今日も「倉庫2階の人工芝」を駆ける。

【コーチ 代田敦資 さん】
まずはサッカーを大好きになってほしいです。スクールでは園児から小学校低学年を中心に、全身を動かす遊びの延長からボールに触れています。自由な雰囲気でとにかく楽しく、個性を大切にしています。見学や体験はいつでも大歓迎です。この手作りの芝の上で一緒にサッカーを始めましょう!

【5年生新キャプテン 滝沢樹秀 くん(写真右)】
僕はチームで一番大きな声を出し、みんなを引っ張っていけるキャプテンになりたいです。将来の夢は日本代表のサッカー選手です。とても賑やかで元気なチームですが、最高学年として全国大会でも良い成績を残せるよう精一杯頑張ります。得意のドリブルにもさらに磨きをかけていきたいです!
【5年生新キャプテン 水上結月 くん(写真左)】
僕はプレーでみんなを引っ張る、実力で見せるキャプテンを目指しています。試合ではシュートをたくさん決めて、チームの勝利に貢献したいです。今は強い身体作りのために「食トレ」も頑張っています!6年生ではどこのチームにも負けない強いチームになることが目標です!

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取材・撮影/生田和徳