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【ジュニアアスリートサポートプロジェクト】プロ野球の牧選手が凱旋 上田・辻コーチと野球指導

長野県出身者やゆかりのある、プロ野球の現役選手やコーチ陣が指導する野球教室が12月17日、松本市野球場で開催された。松本第一高校出身で横浜DeNAベイスターズの内野手・牧秀悟選手、ともに松商学園高校出身で中日ドラゴンズの上田佳範・打撃コーチとオリックスバファローズの辻竜太郎・打撃コーチの3人が凱旋し、将来のプロ選手の卵たちを指導した。

 中信地区の中学生60人が参加し、牧選手と辻コーチが打撃指導を、上田コーチが走塁指導を行った。現役のコーチ陣の指導はさすがの一言で、子供たちにとっても分かりやすく、すぐに実践しやすい教え方だった。技術的なことに加えて、今シーズン日本一に輝いたオリックスの辻コーチは「特にチームが負けているときには元気を出して。元気を出すことで何よりもチームが頑張れる」と助言も。オリックスの「元気印」として存在感を放ち、日本一に貢献したコーチの言葉に子供たちは熱心に耳を傾けた。

 上田コーチは離塁からスタート時の足の運び方や動かし方を細部にわたって教えた。「ビッグボス」こと日本ハムの新庄剛志監督から、来季は「ミスタードラゴンズ」こと中日の立浪和義監督を支える上田コーチ。指導者としての経験と蓄積を理論的に分かりやすく解説し、子供たちもスムーズに実践。寒い中でのトレーニングとなったが「暖かい地域で練習している人たちに負けないで。寒いところだからこそできることがある」と熱弁し、寒冷地でもそれを言い訳にせず、工夫や考えを凝らしてトレーニングに励む大切さを説いた。

 そして、プロ野球界きってのスラッガー・牧選手はひときわ大きな存在感を放っていた。ティー打撃を実演するとボールがつぶれるような打球を飛ばし、そのパワーを惜しみなく披露。冬場の打撃練習についてもアドバイスし「体を大きく使って。飛ばす意識、ホームランを打つつもりでバットを振って」と呼び掛けた。日の丸を背負い、2023年3月のワールドベースボールクラシック(WBC)での活躍も期待されるスラッガー。日本を代表する選手から、「外角の打ち方を教わった」「打つときの下半身の使い方が勉強になった」などとアドバイスをもらった子供たちは笑顔を見せていた。

 最後は抽選でサイン色紙や帽子などのプレゼントがあり、記念撮影をして終了。子供たちにとって大きな財産になる一日となった。
 野球教室は、松本市の相澤病院が主催する「ジュニアアスリートサポートプロジェクト」の一環で開催された。