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【クーバー・コーチング・ サッカースクール松本校】       個に合わせたスキルアップで   実践力を高めるサッカースクール

「クーバー・コーチング・サッカースクール」が5月、長野県内初となる拠点を松本市に開校した。世界40カ国以上で展開している育成年代向けの指導メソッド。メインコーチを兼ねた中島亮スクールマスターら3人体制で、同市笹部の全天候型人工芝フィールドORSONHOを会場に育成を図る。

 「チームメイトと協力でき、一人でも局面を打開できるスキルと自信、創造性を兼ねそなえた選手を育てること」をミッションとする。オランダ人指導者ウィール・クーバーの着想を体系化し、1984年にスタート。日本でも150校以上のスクールを展開している。

 年中~小学6年生を対象とし、4月末の体験会では、小学1~3年生のUー9クラスに16人が参加した。「ボールマスタリー」は、インサイド、アウトサイド、アウトフロントなど、足の部位をさまざまに使いながらボールタッチを行うエクササイズだ。タッチの感覚をつかむ狙いで、回数を重ねてボールスキルを磨く。

 中島コーチは「自信が持てるようになると、大事な場面でも落ち着いてプレーできるようになる」。各生徒の様子から、アドバイスだけでなく、良いところを伝えていく。ボールマスタリーの中には競争形式のメニューも盛り込まれ、声掛けとテンポよく進むトレーニングに、子どもたちの表情も徐々に真剣味が増していく。
 「シュート練習」では、パスからのシュートを想定した実戦さながらのトレーニングを展開。シュートを打つ攻撃側と守備側に分かれて行う「1vs1」、まとめの「ミニゲーム」で練習の成果を試して終了となった。

 参加した生徒たちからは「シュート練習が楽しかった」「ボールタッチの練習がとてもためになった」「ミニゲームで、攻めと守りの切り替えを意識するのが大変だった」などの声があがった。サッカーの楽しさや上達への実感、新たな課題の発見などがあったようだ。

 安全面への配慮から、全生徒がヘッドガードを装着。ボールもスクール側が用意するという。「初心者の方も気負わずに参加していただけます。また、個の段階に合わせたトレーニングを行うため、チームに所属しながら個人的なスキルアップを目指すことも可能です」と中島コーチ。さらに「サッカーに興味を持つ子どもたちが気軽に競技に触れ合ってスキルアップできる場を設けることでサッカー人口を増やし、長野県のサッカーをより一層盛り上げていきたい」と青写真を描く。

中島 亮 メインコーチ ( 安曇野市出身 )
子どもたちの力を伸ばすためには、チャレンジすることが重要だと考えています。そのため、失敗を気にして消極的になってしまわないように、たとえ失敗してもやろうとしたこと自体を認め、チャレンジしやすい環境を作るように意識しています。

取材・撮影/児玉さつき