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5連戦で収穫と課題       一つでも上を目指して

紆余曲折のシーズンも残りわずかだ。AC長野パルセイロはJ2・J3百年構想リーグの地域リーグラウンドの18試合中17試合を消化した段階で、EAST―Bグループの10チーム中最下位。地域リーグラウンド終了後にプレーオフラウンドの2試合を戦い、最終順位が決まる。

 開幕から第8節までは、PK戦も含めて8連敗と苦戦を強いられた。そこから監督交代を決断し、その後の8試合で3勝5敗と好転。小林伸二監督のもとで守備を立て直し、安定して試合を運べるようになってきた。

 4月下旬から14日間で5試合を戦う過密日程に突入。小林監督は選手層の底上げを図る機会と捉え、チームを二手に分けて送り出した。ケガ人を除いて全選手に出場機会を与えた中で、「新しいことも見つけられた」と前を向く。
 守備の浸透が道半ばであることも再認識できた。前線からボールを奪いにかかるハイプレスにおいて、いわゆるスタメン組のアプローチの速さが光る一方、サブ組は後手を踏む場面も少なくなかった。選手の特徴や相手のスタイルも関わるため一概には言えないが、チームとして基準が示されたと受け取れる。
 連戦下で攻撃の向上にも着手してきたが、その裏を突かれる場面もあった。5連戦のラストゲームとなった第16節のFC岐阜戦。1―2で迎えた84分に同点に追いつき、ホームで勝ち越しのムードが高まった最中だ。相手のロングカウンターに対し、中盤の選手が次々とかわされ、自陣で数的不利の局面を強いられる。勢いを食い止められないまま決勝点を許した。
 「だんだんボールが持てて、攻撃の色が出るようになってきた中で、浮き足立っていたらやられる。サッカーの難しいところであり、面白いところでもあるかもしれない」と指揮官。攻撃しているときこそ、守備の準備を怠ってはならない――。就任当初から掲げてきた「攻守一体」の意味を痛感した。
 5連戦は2勝3敗。試合ごとに収穫と課題を持ち帰り、成長の糧は得られた。一方で順位を見ればグループ最下位が続いており、現実を突きつけられる。「選手は監督が代わった中で再出発している感覚はある。とはいえ今の順位は悔しいし、サポーターのためにも上に行きたい」と副キャプテンの進昂平は言う。

 J2・J3百年構想リーグは東西4グループに分かれて地域リーグラウンドを戦い、各グループの同順位チームによるプレーオフラウンドで最終順位が決まる。昇降格がない中でも、一つでも上の順位を目指すことが至上命題だ。

取材/田中紘夢