“新緑”がとりわけ目に眩しい。今季の松本山雅FCは若い選手たちが存在感を発揮し、ここまで6試合を消化して4勝1分1敗(勝ち点13)の3位につけている。リーグ得点ランキング首位を走る19歳の横山歩夢やアカデミー出身の小松蓮をはじめ、次世代のヒーローが次々とピッチで躍動。1年でのJ2復帰へと力強く歩みを進める。
横山は6試合で5得点。第4節SC相模原戦では快速を生かして2得点を挙げた。「プロ初ゴールからうまく自分のリズムに乗れている。慢心したりするのではなく、謙虚な姿勢で練習に取り組んでいけたら」と横山。実直に練習を重ねながら、ブレイクのときを迎えようとしている。
小松も2得点。序盤戦の大一番となったFC岐阜との第6節は、こぼれ球に反応して先制のネットを揺らした。「チームとしてもこの岐阜戦を目標にしていた。とにかく勝って帰りたいという気持ちだった」と小松。シュートだけでなく、ポストプレーや空中戦などでも頼もしさを増す。
さらに、菊井悠介と住田将の大卒2人も新たな力を吹き込む。菊井は全6試合に出場し、アシストなどで次々とゴールを演出。「まずはJ3で圧倒的になって、誰が見ても一番の選手だと思われるようにならなければ」。住田も岐阜戦で2得点を挙げ、「チームが大事な一戦で勝つことができたというのが一番大きい」と声を弾ませた。
新鮮な力が台頭している山雅。勢いはますます加速していく。
取材/大枝令