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目標の1桁順位へ        堅固な守備こそが近道

昇降格のない百年構想リーグを終え、いよいよ〝本番〟のJ3リーグが幕を開けた。ホームでの開幕戦で山口に1―0と勝利。昨季の百年構想リーグから数えると公式戦7連勝で、うち6試合連続で無失点だ。3月から就任した小林伸二監督のもとで守備が堅固になりつつある。

 過去に5クラブを昇格に導いた名将は、「『ボールを奪う』という概念から『ゴールを守る』に変わるところは、選手は理解していると思う。そこの違いが分かってきて、『こうすると意外と守れるんだ』となっているのかもしれない」と手応えを話す。

 前線から「ボールを奪いにかかる」ハイプレスが身上だが、中盤から後方にかけては4―4―2の固いブロックを敷き、「ゴールを守る」意識へと切り替わる。山口との開幕戦では、その二段構えが機能した。
 ハイプレスでボールを奪ってカウンターから決定機を創出。自陣に押し込まれる時間も長かったが、クロスやセットプレーを跳ね返し続けた。2トップの藤川虎太朗と吉澤柊のプレスバック(自陣に戻ってプレッシャーをかける動き)も光り、個人能力で勝る相手にもチーム全員で繋がって守れた。
 しかし続く第2節では、FC大阪に2―4で敗戦。6試合連続で無失点を記録していたチームが、まさかの4失点を喫した。先制されながらも一時は逆転に成功したが、交代でギアが上がった相手の勢いを食い止められなかった。
 2―1とAC長野がリードして迎えた59分、FC大阪は3枚替えを敢行。空中戦に長けた選手を前線に並べ、後方から間髪入れずにロングボールを蹴り込んできた。対するAC長野は空中戦のファーストボールで競り勝てても、こぼれたセカンドボールを拾えず。相手の得意とするクロスやセットプレーに持ち込まれた。
 「J3はこういう相手が多いと思う。ファーストボールがうまく弾けなかったときに、セカンドボールを回収できるか。反省という意味では良い収穫になった」と2ゴールの吉澤柊。縦に速いチームが多いJ3において、セカンドボールを拾えるかは勝敗を分ける一因となる。仮に拾われたとしても、その後のクロスやセットプレーに対して細心の注意を払わなければならない。
 開幕2戦目にして足元をすくわれたが、J3を戦い抜く上での教訓も得られた。「チームとして崩れないことが大事。日頃から地道に、謙虚にやっていくだけ」とキャプテンの附木雄也。堅固な守備を築くことこそが、目標の1桁順位に向かうための近道だ。


取材/田中紘夢