諏訪から世界へ――。サッカーを軸として小中学生のチームを運営する「NexWay SC」。人間育成に力を注ぎながらブラジル留学も行っているのが特徴だ。高橋守央代表は「世界という⾼い⽬標を掲げて挑戦することで、 スポーツに限らずどんな分野でも活躍できる⼦どもを育成したい」と話し、大きな舞台への夢をサポートする。
高橋代表自身も、16歳で単身ブラジルに渡った経験を持つ。ブラジルとパラグアイのチームでプレー。「世界のサッカーに触れたことで得られたものはとても大きかったと実感している。自分の経験や技術を子どもたちに伝え、世界に羽ばたける環境を提供できれば」と話す。
指導を通じて人間育成に力を注ぐ。スクールの田中祥太コーチは「サッカーのスキルアップだけでなく、あいさつや言葉遣い、話を聞く姿勢など、人として大切にしてほしいことも伝えたい」。ジュニアユースの山岸修コーチも「世界だけでなく、高校や大学など次に繋げるための橋渡しを担っている。子どもたちの将来のために、人としての成長も大事にしたい」と口をそろえる。
2018年にスクールからスタート。20年には中学生のジュニアユースを創設し、今年4月からは小学生のジュニアが活動を開始した。上田修史監督は「サッカーを通して人生を教えたい。世界で自分の力を試して本気で戦った経験は、たとえサッカーで成功できなかったとしても必ず力になる」と強調。チームとしても5月の諏訪地域4年生以下トーナメントで準優勝するなど、さっそく結果を残している。
4年目のジュニアユースもじわりと存在感を高めている。高円宮杯Uー15南信3部リーグからスタートし、1年ごとに昇格して昨季は南信1部。準優勝で県リーグへの参入は逃したものの、順調にカテゴリを上げてきた。
ブラジル留学も1年目から毎年実施。約1カ月の短期留学と3年間の長期留学があり、短期留学では高橋監督も同行して現地生活を見守る。主将の小河原雅斗も中学1年生の時に短期留学に参加。「ブラジルの選手は身体も大きく個の力があって、日本の選手との違いに驚いた。自分も身体を大きくしなければいけないと思い、よく食べることを心掛けるようなった」と気づきを得た。4月には卒業生一人が長期留学に旅立った。
現在はサッカーにとどまらず、バレーボールやバスケットボールのクラブチーム運営も手掛けている。「子どもたちの夢を夢のままで終わらせないためにも、世界に羽ばたける環境づくりをできれば」と高橋代表。諏訪から大きく飛躍するために、挑戦は続く。
キャプテン 小河原 雅斗 さん
以前は自分でシュートを決めることが一番でしたが、今は自分のパスで仲間がシュートを決めてくれることが一番うれしいです。今年は中学最後の年。高円宮杯U-15南信1部リーグで優勝して、長野TOPリーグへの昇格を目指します。
高橋 守央 監督
諏訪地域でサッカーに取り組む子どもたちの1人でも多くの夢のお手伝いができればと、クラブを立ち上げました。諏訪でサッカーを続けて世界にチャレンジできることを伝え、それが子どもたちの選択肢を増やし、将来の可能性を広げることになればと思います。
左から 上田 修史 コーチ、山岸 修 コーチ、田中 祥太 コーチ
取材・撮影/児玉さつき
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