地域スポーツ

【MEETBALLクリニック】          「はじめの一歩」を応援

バスケットボールとの初めての出会いを提供する「MEETBALLクリニック」が4月13日、松本市梓川体育館で開かれた。幼児、低学年、高学年の3部制。バスケットボールの家庭教師「ERUTLUC」の野田智子コーチの指導のもと、約50人の子どもたちがボールとの触れ合いを楽しんだ。

 松本バスケットボール協会ミニバス委員会の主催。男子6チーム、女子3チームでつくる同委員会は、これまでも交流戦や技術講習会などを企画してきた。初心者向けの講習会は今回が初めての試み。「バスケットボールの競技人口を増やすため、競技を始めるきっかけになれば」と事務局の太田陽一さんは話す。
 各部の練習メニューは、子どもたちが親しみやすいよう工夫されている。「だるまさんがころんだ」や「ニワトリとヒヨコ」、「アイスクリームシュート」など、遊びの要素を取り入れながら自然とスキルが身につくプログラムだ。


 野田コーチは指導の柱として「協力」「ドキドキ、ハラハラ」「バトル」「成長」の4つを挙げる。ほぼ全員がバスケットボール未経験の幼児の部では、仲間と協力して得られる達成感『チームスポーツの楽しさ』を伝えるために『協力』に重点を置くなど、参加者の年齢や性格に合わせた練習メニューを組み合わせた。
 その効果は子どもたちの表情にも表れた。幼児の部に参加した4歳の小林楓くん。最初は少し心配そうな表情だったが、終了後には「とっても楽しかった!」と満面の笑みを見せた。同じく参加した5歳の道家茉里さんも「バスケットボールをしてみたいと思った」と目を輝かせる。

 低学年の部に参加した小学3年生の鈴木蒼くんも「緊張しています」と話していた練習前から一変。1時間30分夢中でボールを追いかけた後は「全然疲れなかった。特に最後の試合が楽しかった。また機会があったらバスケットボールをしてみたい」と振り返った。技術面でも成長を感じ、特に「アイスクリームシュート」(アイスクリームに見立てたボールを片手で運んでシュートを打つ練習)が勉強になったという。
 未経験者はもちろん、バスケットボールを始めて間もない子どもたちにとっても、競技の魅力を再発見できる機会となった今回のクリニック。ミニバス委員会では今後も初心者向けの練習会を含め、子どもたちがバスケットボールに親しめる機会を設ける予定だ。詳細は各チームのホームページやSNSで発信される。

【ERUTLUC指導員 野田智子さん】

初めてバスケットボールに出会う機会として、仲間と協力して目標を達成する「チームスポーツの楽しさ」を感じていただきたいという思いで担当させていただきました。今回「MEETBALLクリニック」に参加した1人でも多くの方にバスケットボールを続けてみたいと思ってもらえるとうれしいです。

【松本Sky Wings代表 赤木勝さん】

松本バスケットボール協会ミニバスケットボール委員会では、バスケットボールを子どもたちがより楽しく取り組めるように、交流戦や技術講習会などを行っています。今回のMEETBALLクリニックは、初めてバスケットに触れるお子さんにとって、競技への入り口になればと思い開催しました。

取材・撮影/児玉さつき