地域スポーツ

【Attract There‘s】              観る人を「魅了」するバスケで           県ベスト4を目指す! 

松本を拠点に、学校の枠を飛び越えて集まった中学生たちが、大好きなバスケに情熱を注いでいる。
 2022年4月に発足したU15男子バスケットボールクラブ「Attract There‘s(アトラクトゼアーズ)」は、コロナ禍によって思うようにミニバスの活動ができなかった子どもたちのために、「もう一度、中学の仲間たちと思いっきりバスケをさせてあげたい」という熱い想いから産声を上げた。現在は松本市、塩尻市、安曇野市などの垣根を越えて、約20校の中学校から37人が集まり、週に4〜5日の限られた時間の中で切磋琢磨を続けている。

 チームの特徴であり強みは、選手同士の「仲の良さ」。最近ではコートの内外を問わず、お互いに「言いたいことを言い合える関係」へと進化を遂げ、チームの結束力はさらに強固なものになっていると言う。また、技術だけでなく精神面をたくましく成長させているのが、発足当時から続けている独自のルーティンだ。練習の最初には必ず全員で円陣を組み、指名された選手が「今日の練習で意識すること」を自らの言葉で皆の前で発信する。指導者に言われたメニューをただこなすのではなく、自分で考え、自分の言葉で伝える。この主体性を重んじる積み重ねが、強い心を養う要素の1つになっている。


 発足当初からチームを支える指導陣の根底には、「子どもの自立」を促すという共通の想いがある。立ち上げから携わる市川洋コーチは指導のあり方をこう語る。「すべてを教え込むような押し付けはしない。絶対にこれしかダメだという形は作らず、アドバイスを送りながら子どもたちの言葉を引き出すことを大切にしている」。同じく最初から指導にあたり、自身もオーバー40のカテゴリーで現役としてコートに立ち続ける備前智之コーチも、「全部言ってしまうと、子どもたちが考えなくなってしまう。だからヒントを与えるくらいに留めて、あとは自分たちで考えてプレーできるようにしている」と言い、「型にはまったプレーではなく、自分で考えるプレーを促すことで、高校や大学など、その先のカテゴリーへとつなげていきたい」と願う。


 現在チームは、昨年進出した長野県ベスト16を超え、Jr.ウインターカップでの「県ベスト4」を目標に掲げている。その大きな目標を達成するために、キャプテンとしてチームを引っ張るのが青栁幸希キャプテンだ。彼はチームをしっかりまとめていけるように日々努力を重ね、試合中であってもチームの雰囲気が悪いときには、常にポジティブな声掛けをして、自らのアクションでチームを盛り上げるように心がけていると言う。
 目標達成に向けて仲間を鼓舞するキャプテンのリーダーシップは、チームの大きな推進力だ。「いろいろな人に応援してもらっているから、その気持ちにしっかり応えたい。全力で頑張る」と力強く前を見る青栁キャプテン。バスケを全力で楽しみ、支えてくれる人たちへの感謝を胸に、彼らはこれからもコートを駆け抜ける。自らのプレーで多くの人を魅了し、目標へと突き進むAttract There‘sの挑戦から、今後も目が離せない。

【コーチ 市川洋 さん※写真右】
毎日継続する体力作りや走力を鍛える練習で、最後まで踏ん張れる力を養っています。ここで3年間やり切った自信は、将来仕事でも絶対に生きます。仲間を大切に、諦めない大人へと育ってほしいです。
【コーチ 備前智之 さん※写真左】
全学年共通で『心と体の強さ』の強化に挑んでいます。ここで培う強い心は社会に出てからも必ず役に立つもの。卒団するとき、バスケ以外でも何かを感じて、3年間で自分が変われたなと実感してくれたら嬉しいです。

【キャプテン 青栁幸希 さん】
親に勧められ、高い身長を活かして小1からミニバスを始めました。自分が決めた時はもちろん、仲間が良いプレーをしてチームみんなで盛り上がる瞬間が一番楽しいです。全力で応援に応えます!

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取材・撮影/児玉さつき