2025年1月12日、朝日・山形・松本にまたがる鉢盛山の麓で、中学生硬式野球チーム「鉢盛リトルシニア」の初練習が始まった。3年生が卒団し、1・2年生合わせて7人と4月の新入生を迎えるまでの間、少し寂しいところもあるがその分、一人ひとりの威勢の良い掛け声がこだまする。平成9年の設立以来、地元のサポートを受けながら中学生の野球熱を支えてきた。チームスローガンは「目配り!気配り!思いやり!」。現監督の小口知彦さんも、子どもたちが自主性を伴った主体的な活動ができるように働きかけている。
この日は本年の始動日にあたり、練習の前に松本市今井の宝輪寺で必勝祈願をし、そこから練習場である「鉢盛ハウス」までの約6キロの道のりをランニングで向かった。鉢盛ハウスは鉢盛山へ向かう山道の途中にあり、悪天候でも屋内練習ができるようにと地域住民の協力によって建てられた特設練習場だ。子どもたちが走り回るには十分な人工芝のスペースと、ブルペンも併設されている。ハウスに到着した子どもたちは鉢盛シニアの名前が書かれた必勝だるまに目入れをした。
小口監督は、「子どもたちは学年関係なくとても仲がいいです。でも練習になるとしっかりやる。メリハリをつけて臨んでくれています。人数は少ないですが、その分手厚く指導できるのもここの良い所ですね。選手としてはここがゴールではないので、次(高校)へ行っても恥ずかしくないような技術はつけさせてあげたいです」と話す。保護者は「体験会に来た時の先輩たちにとても良くしてもらい、先輩に憧れて入ってきた。自分たちもそんな存在になりたいと言って頑張っている」と、雰囲気の良さが伺えた。
練習を終えた午後には、山形村の小坂公民館へまたランニングで向かい、保護者と共に餅つきを行って新年会を開催。子どもたちはそれぞれに目標を掲げ、新しい年での飛躍を誓った。
【小口知彦 監督】
子どもたちには野球の技術はもちろんですが、指示待ちにならないよう意識させています。練習の準備、挨拶や礼儀、率先して行動できることが大切です。練習体験は随時募集しているので、気軽に参加して欲しいです。学校を超えた交流が生まれることが、子どもたちの財産になります。
【キャプテン川崎勝斗 くん(2年生)】
野球は小学6年生から始めましたが、先輩たちが優しくてすぐに面白くなりました。僕たちは助け合いを大切にしています。普段の練習はもちろん、試合も助け合って7イニングの間でしっかり結果を出せるように心がけています。今年も一致団結して勝利を目指します!
入団・体験など詳細はホームページをご覧ください
取材・撮影/生田和徳