期待の星

【遠藤 茜音・ 梓沙:少林寺拳法】  姉妹ともに心と体を鍛錬し    息の合った演武を目指す

第9回中学生少林寺拳法長野県大会で県第3位の結果を残し、8月23日に岡山県岡山市で行われた第18回全国中学生少林寺拳法大会に臨んだ遠藤茜音さん。「初めての全国大会で緊張はしましたが、友人との関わりが増え、とても勉強になりました」と振り返った。

泣き虫だった茜音さんに、「心を鍛えるために始めたら?」と母が助言したことをきっかけに、小学3年生の時に少林寺拳法を始めた。実際、「稽古に励むなかで少林寺拳法の『自己確立』や『自他共楽』といった教えを学び、心も鍛えられていると思います」と成長を実感する。一方、ダウン症を持つ妹の梓沙さんは、姉の茜音さんが取り組んでいるのはもちろん、少林寺拳法 松本美ヶ原スポーツ少年団が障がい者を受け入れていることを知り、小学4年生の終わりに入団した。

練習を見守る父は「周りの人が分け隔てなく接してくれるので、本人も生き生きと楽しく練習に取り組んでいる印象がある」と話し、指導に当たる久根下直樹代表も「梓沙さんが茜音さんを頼る様子に姉妹愛を感じる」と目を細める。

11月には、2024年少林寺拳法全国大会in ふじのくに(静岡県開催) マイシードの部(障がいの部)で、姉妹揃っての組演武を披露する。大会への意気込みを茜音さんに伺うと「息を合わせて良い演武ができるように頑張りたい」と梓沙さんの目を見つめ、力強く語ってくれた。

取材・撮影/児玉さつき