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【池田町サッカー少年団】    誕生から50年。世代を越えて   親しまれるサッカークラブ!

夕暮れ時、突然の大雨に夏の名残りを感じる9月。取材に訪れたこの日も、池田町の会染小学校グラウンドは夕立に濡れていた。20分前に止んだ雨は東方の雲間に虹を覗かせ、午後5時30分に池田町サッカー少年団の練習が始まった。小学1年生~6年生までの児童34人、そのうち女子が7人(いずれも取材時)。

子どもたちは放課後、サッカーに触れるために集まってくる。平日は火・木曜日の夜、週末は土曜日の昼間、8人のコーチが交代で指導に当たる。年齢層に幅がある小学生年代らしく、練習前の自由時間は活発で元気な声を上げる子や、練習のための準備に勤しむ子など様々だ。ウォーミングアップをしてから、全体が二つに分かれてそれぞれの練習を1時間ほど行うと、いよいよ試合形式の練習になった。相手陣地のゴールを目掛けてボールを運ぶ姿は笑顔でありつつ、どの子たちも真剣だ。時折カメラを構えるこちらにボールが転がってくると「ボールとってくださーい!」と屈託のない声が聞こえてくる。さて革靴で上手く蹴り返せるだろうか‥。

1974年に設立し、今年で50周年の大きな節目。コーチの多くが同少年団の卒団生でもある。現代表を務める浅原誠さんに聞くと、自身の子どもの入団をきっかけにコーチとして再び関わる例も多いそうだ。現在、池田町の小学校(池田・会染)は各学年のほとんどが1クラス構成となり児童数は減少する中にあるが、同少年団は毎年40人弱が集まっており、地域に根付いた活動の強さがうかがえる。浅原代表は子どもたちの変遷について「指導を務めて30年になりますが、20年ほど前が一番団員数が少なかった。15人くらいだったかな。他のクラブと合同でやっていた時期もありました」と振り返る。

Jリーグの発足から30年、現在スポーツの中でも人気の高いサッカーだが、浅原代表は「池田町には他にもスポーツクラブがある中でここを選んでもらえるのは嬉しい」と話す。指導に当たっては「子どもたちにはまずサッカーに触れて、サッカーの面白さを知ってほしいです。個人の力で一人が行うプレーもありますが、チームメイトと気持ちを合わせて、連携して達成するプレーの魅力を知ってほしいです」と話している。

 

代表/ 浅原 誠 さん

子どもたちにはサッカーを通して色々な事を考えられる人間になってほしいので、次はどんな練習する?どんなことする?とよく問いかけます。そして出来なかったことが出来るようになった時がやりがいを感じます。団は見学や体験を行っています。詳細は池田町総合体育館にもチラシがあるのでご覧ください。

キャプテン/ 西村 なな さん(6年生)

私は兄がサッカーをしていたので、1年生の夏から一緒に始めました。今はFWをやっていて、これまでに自分が2得点を決めた試合がとても印象的です。チームはみんな個性的ですが、チームで勝つことを目指して練習しています。試合では、負けても成長することを大切に、頑張ってきます!

 

取材・撮影/生田和徳