地域スポーツ

【松本Sky Wings】          挑戦する翼を広げて

「失敗を恐れずに積極的にチャレンジしてほしい―」。赤木勝代表が見守る中、顔を火照らせながら懸命にゴールを目指す選手たち。7月からスタートするリーグ戦へ向けて、練習にも気合が入る。

 松本バスケットボール協会ミニバス委員会が主催するチームが2024年4月に再編。その際に松本清水と松本菅野が統合され、松本Sky Wingsが発足した。新しいチーム名には、子どもたちが大空に羽ばたいてほしいという願いが込められている。
 指導にあたるのは、赤木勝代表を含む4人のコーチ陣。松本清水時代から20年以上にわたりミニバス指導に携わってきた赤木代表の願いは「失敗を恐れないこと」だ。
 「どんな人もそうだと思うが、話を聞いて理解したり、コーチのプレーを見たとしても、結局のところ実際にやってみないと分からない」と赤木代表。「やったからこそできるようになる。上手い下手ではなく、積極的にどんどん挑戦してもらいたい」と力を込める。

 その願いは選手たちの競技に向かう姿勢にも表れている。キャプテンの北條優菜(6年生)は「諦めずにとりあえずコツコツ練習することが大事だと思っている。時には上手くいかずにイライラすることもあったが、続けてきたことが成長につながった」と白い歯を見せる。「小学1年生からバスケを始めて、今はすべてが一周り以上、上達した」と胸を張る。
 メンバーは小学1〜6年生をメインに、希望者がいれば未就学児の受け入れも行っている。指導では、ドリブル、パス、シュートといった基礎的な技術の習得を目指すと同時に、特に低学年の子どもたちには「技術的な向上も大事だが、まずはバスケットボールの楽しさを感じてほしい」と、楽しさを伝えることを重視する。


 「楽しいからこそバスケットボールを続けようと思えるし、向上心を引き出すきっかけにもつながる。その向上心に応えるために、高学年ではコーディネーショントレーニングを取り入れている」と赤木代表は説明する。
 ゴールデンエイジと呼ばれる子どもたちの成長は目を見張るものがある。「この子たちは今どんどん運動機能が発達している年代。初めは全然ドリブルができなかった子でも練習をするうちに上達し、レッグスルーやビハインド・ザ・バックといった技も習得してしまう」と赤木代表は舌を巻く。
 リーグ戦や長野県U12新人戦、長野県U12選手権大会など県主催の各種大会のほか、4年生以下は松本バスケットボール協会ミニバス委員会主催の交流戦などへ出場している。
 今年の目標は「11月に開催する選手権大会で、ファーストステージを突破すること!」と北條キャプテン。ファーストステージ突破は、今までなかなか乗り越えることができなかった高い壁だ。子どもたちの意気込みに赤木代表も「今年こそ突破できれば」と期待を寄せていた。

【キャプテン 北條優菜 さん】
小学1年生からバスケットボールを始めました。バスケットボールの楽しさは、仲間と協力してプレーすること。キャプテンとしてチームを引っ張っていけるように、練習や試合中に声を出すように心掛けるようになりました。

【コーチ 諸角麻衣 さん・コーチ 宮澤正浩 さん・コーチ 東木場範明 さん・代表 赤木勝 さん】

■体験・入会に関する詳細はQRからご確認ください。

取材・撮影/児玉さつき