フランス語で「夢を見る人たち」を意味するチーム名、岡谷Jr.Réveurs(レイバース)。そこには、子どもたちが手を取り合い、理想を追いかけて夢を叶えていこうという想いが込められている。
チームは20年前、市川敏文監督の手によって産声を上げた。当初はわずか7名でのスタートだったが、その志は高かった。発足翌年には、子どもたちが自ら目標に掲げた「諏訪地域の大会での優勝」の約束を有言実行。さらに創設5年目で長野県ベスト4へ進出。2018年には長野県1位として全国大会の舞台に立ち、今日まで北信越大会へも5回の進出を果たすなど、確かな足跡を刻んできた。



その勝負強さは今もなお健在だ。直近の2025年度も、10月のマルニシCUP(第43回長野県小学生バレーボール大会)にて、諏訪ブロック大会優勝、さらに南信地区大会でも優勝を飾り、県大会へと駒を進めた。また、第19回長野米カップでも諏訪ブロックで優勝。3月の県大会進出を決めた。
現在は2年生から6年生までの11名が週5日の練習に励んでいる。チームを牽引するキャプテン、宮澤優太には、バレーボールを通じて得た大きな学びがある。それは、技術の向上以上に彼を一人の人間として成長させた、新しい価値観との出会いだった。
以前の彼は「成功の反対は失敗である」と考えていた。しかし、その考えに明確な答えを授けたのは市川監督の教えだった。「成功の反対は、失敗ではない。それは『チャレンジをしないこと』だ」上手くいかない結果を「失敗」と呼ぶのではない。本当に避けるべきなのは、挑むことを止めてしまう姿勢そのものである。指揮官の言葉は、宮澤の胸に深く刻まれた。チャレンジを続けてさえいれば、その過程で起きるすべての出来事は、いつか必ず成功に結び付くための貴重なステップに変わる。
そして今、市川監督がチームに求めるものは、高度な技術の追求ではなく「仲間を大事にできる子ども」になることだ。勝利という結果の前に、まず自分の「想い」を知る。自分が何をしたいか、仲間に何をしてほしいか、何をしてあげられるか。自分を見つめ、その「想い」を仲間に伝え、同時に仲間が何を望んでいるのかを理解しようと努める。自分の心、仲間の心、そしてネットの向こう側の相手が何をしようとしているのかまでを「読み取り、的確に判断する」コミュニケーション。それこそが、点数に繋がる真の力だと説いている。



その象徴が、コートで見せるハイタッチだ。自分たちの意志で繋ぎ、もぎ取った1得点に、全員で最大級の喜びを爆発させる。相手のミスによる点数ではなく、自分たちの力で掴み取った1点を称え合うハイタッチ。今はまだ攻撃パターンを増やす段階ではなく、まずはハイタッチができる回数をいかに増やしていくかという、段階的なレベルアップを大切にしている。一人ひとりが個を確立し、仲間を尊重し合うことで生まれる強い一体感こそが、今のレイバースの現在地である。
指導陣もまた、その情熱を全力で支える。岡谷工業高校バレーボール部のエースとして活躍した経験を持つ市川監督、そしてクラブOBの瀬戸直希コーチ。彼らが教えるのは、目先の勝敗以上に「夢を目標に変えて努力する」ことの尊さだ。学校の宿題をおろそかにしない自己管理も、すべては自律した挑戦者を育てるためのものである。
一歩ずつ、着実に。岡谷Jr.Réveursは今日も、1点を奪う喜びを「成功へのプロセス」として刻み、自分たちの理想に向かって何度でも高く跳び上がる。自分たちの手で夢を掴み取るその日まで、彼ら「夢を追う者たち」の挑戦が終わることはない。

【キャプテン 宮澤優太 くん】
全員で繋ぐ得点はもちろん、個人の戦いであるサーブで決める1点も最高に気持ちがいいです。誰かのネガティブな言葉でチームを沈ませることなく、どんな時も明るく楽しいチーム作りを心がけて、各大会での諏訪イチ(諏訪エリアでの優勝)を目指します!

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取材・撮影/児玉さつき
