地域スポーツ

【塩尻飯田リトルリーグ】              地域の支えと個を伸ばす指導

グラウンドに響き渡る元気な声と、白球を追って全力で駆け抜ける子どもたち。1971年発足の「塩尻リトルリーグ」と1971年発足の「飯田リトルリーグ」、長野県のリトルリーグ界で共に歩んできた両チームが、2024年から合同チーム「塩尻飯田リトルリーグ」として活動を共にしている。小学1年生から中学1年生の夏までの子どもたちが在籍するこのチームは、各拠点での練習と合同練習を並行して行い、着実に連携を深めている。

 週末の朝、グラウンドには準備に勤しむ子どもたちの姿がある。挨拶から始まる練習は、体操、ランニング、キャッチボールといった基礎メニューから、ノックやバッティングなどの基本練習へと続く。午後にはより実践的なメニューが中心となり、一つの目標に向かって汗を流す。
 この活動を支えているのは、地元の方々の温かな協力だ。塩尻チームを長年見守ってきた手塚政二郎会長は、子どもたちが安全に練習できるよう、平日のグラウンド整備に尽力する。また、毎年1月には西福寺での必勝祈願と坐禅会を行うのがチームの恒例行事だ。こうした地域の支援があるからこそ、子どもたちはのびのびと野球に打ち込むことができる。


 指導の舵を取るのは、約30年にわたり塩尻リトルリーグを率いてきた遠藤修監督だ。遠藤監督が最も重視するのは「子どもたちが野球を好きになること」。挨拶や礼儀といった基本を徹底しつつ、子どもたちが個性を伸ばせる環境づくりに心を砕く。技術指導においては新しい情報も積極的に取り入れ、選手一人ひとりの特性に合わせた丁寧なアドバイスを心がけている。間違っていることは明確に伝え、正しいフォームやプレーへと導くことで、子どもたちが自信を持って次のステージへ進めるよう、日々熱心なサポートを続けている。

 こうした日々の積み重ねは、着実な成果となって表れている。2025年7月には東日本リトルリーグ野球選手権 信越連盟決勝大会 第25回イーグル大会で見事優勝。SSK杯インターミディエット東日本選手権大会への出場権を獲得。さらに、新体制で臨んだ9月の第2回中南信ブロックリトルリーグ野球秋季大会でも優勝を飾るなど、合同チームとしての連携が確かな実力へと結びついている。
 グラウンドでは、選手たちが確かな成長を感じ取っている。塩尻チームキャプテンの宮下隼は「一つひとつの動作に対する細やかな指導のおかげで、守備のフットワークや確実性が向上した」と手応えを語り、飯田チームキャプテンの清水健太も「練習を重ねることで芯で捉える感覚が掴めるようになり、力強い打球が打てるようになった」と自身の変化を実感している。野球を通じて技術を磨き、仲間と切磋琢磨する時間は、彼らにとってかけがえのないものとなっている。
 地域の温かな支え、指導者の情熱、そして選手たちの純粋な熱意。これらが結集した塩尻飯田リトルリーグは、時代に合わせた柔軟な形で、一歩一歩、自分たちのペースで確かな歩みを続けている。
      

【監督 遠藤修 さん】
挨拶や感謝を基本とし、『野球を大好きでい続けてもらうこと』を最優先に考えています。目先の勝利のみに固執せず、のびのびと個性を伸ばすことで、中学、高校、その先へと続く豊かな野球人生に繋がることを願っています。

【塩尻チームキャプテン 宮下隼 くん(写真右)】
兄の影響で年少から野球を始めました。細やかな指導のおかげで守備が上達し、東日本選手権大会に出場できたことが印象に残っています。今後もバッティングではホームランを狙い、もっと声を出してチームを明るく盛り上げたいと思います。
【飯田チームキャプテン 清水健太くん(写真左)】
2023年のWBC優勝を見て4年生から硬式を始めました。指導のおかげでミート力が向上し、力強い打球が打てるようになったことに成長を感じています。憧れはソフトバンクの近藤健介選手。将来の夢はプロ野球選手になることです。

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塩尻チーム

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取材・撮影/児玉さつき