地域スポーツ

【ライジングジャムU12】              「個」を磨いて全国に挑む

大町市や安曇野市で活動するバスケットボールクラブ「ライジングジャム」。1997年に「大町ミニ」として産声を上げたこのクラブは、四半世紀を超える歴史の中で着実に地力を蓄えてきた。直近の県U12選手権で優勝を飾るなど、名実ともに県内トップクラスの強豪へと成長を遂げている。

 しかし、その強さの源泉は、勝利至上主義による戦術の徹底ではなく、徹底した「個人のスキル育成」にある。
 一般的に、いわゆる強豪チームが年間100試合以上の実戦を重ねる中、ライジングジャムの試合数は年間60試合程度と少ない。鎌倉正茂ヘッドコーチ(HC)は、試合形式の練習に時間を割くよりも、ドリブルワークやシュートスキルの習得といった「個の育成」に全エネルギーを注ぎ込む。チームとしての勝敗を優先するのではなく、一人ひとりの選手が「誰にも止められない個」へと成長することに振り切る。この指導方針こそが、結果として「スキルで圧倒して勝つ」という好循環を生んでいる。


 特筆すべきは、指導の質の高さを裏付ける鎌倉HCの資格。日本バスケットボール協会(JBA)公認のA級ライセンスを保持している。この資格は東京のナショナルトレーニングセンターでの研修と実技、高度な専門知識が求められる難関だ。ミニバス(U12)カテゴリーの指導者でA級を保有しているのは、長野県内では鎌倉氏ただ一人という。
 自身がコート上で高度なスキルを実演し、「本物の技術」を直接伝授できる点に、指導の説得力がある。

 こうした質の高い指導の下、クラブのU12では大町・安曇野から集まった選手が切磋琢磨している。また、「移籍による補強」にも頼っていない。純粋に「ここなら上手くなれる」という保護者や選手間の口コミだけで、意欲ある子どもたちが集まっている。初心者の受け入れも広く行っており、個の力を伸ばす環境は等しく開かれている。


 3月末には、東京で開催される「第57回マクドナルド全国ミニバスケットボール大会」への出場を控える。U12の全国大会は「交流大会」の側面が強く、「優勝」を決めるようなものではない。しかし鎌倉HCの姿勢は揺るがず、「自分に与えられたプレータイムで責任を果たす」ことを徹底する。
 育て上げられた個のスキルが、全国という最高の舞台で躍動する。

【キャプテン 鎌倉奏桜 くん】
バスケは兄の影響で始め、このクラブでの3年間で成長を実感しています。普段の練習で1対1やドリブルを徹底的に鍛えてきたことで、ガードとして相手を抜く場面で上達しました。仲間は明るく元気で、楽しくも真剣に取り組むチームです。3月30、31日の全国マクドナルド杯が小学生最後の大会になるので、悔いのない試合をして必ず勝ちたいです!将来はバスケで生活できる選手を目指して努力を続けます。

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取材・撮影/生田和徳