ピラティススタジオM&M は2022年4月、安曇野市田沢にオープンした。呼吸とインナーマッスルの強化を通じて、身体全体のバランスを整えるエクササイズ。スタジオ代表でメイン講師の川上正美さんは「シニアの方でも元気に歩けるようになる。家族や自分のために健康でい続けるためにも、ぜひ取り組んでもらえれば」と話す。
川上さんは指導歴20年の中で、生徒たちの変化を目の当たりにしてきた。「腰痛の痛み止めを飲まなくなった」「姿勢がよくなったと言われた」「スポーツのパフォーマンスが上がった」など、喜びの声を聞くのが何よりの喜び。全く運動をしていなかった方から「孫と一緒に安曇野マラソンに出場する」という報告を受けたときの感動は忘れられないという。
「ピラティスは身体の正しい使い方を学べるエクササイズ」と川上さん。年齢問わず誰でも取り組めるのが魅力だといい、実際に小学生〜80歳代まで幅広い年齢層の生徒が通う。多いのは40歳代〜60歳代。グループレッスンとパーソナルレッスンで幅広いニーズに対応している。
グループレッスンは主にマットを使用し、身体を支える力を鍛える。ボールやゴムバンドを使ったトレーニングは一定の負荷があり、気を抜けば支えることが難しい。思わず真剣な表情になる生徒たち。川上さんが骨盤の位置を整えると、言葉通りに動いているつもりでも、できていない自分に気付く。「こう動かすと楽に感じる」「ここに力を入れると安定する」。生徒たちは身体と対話しながら新たな発見を得る。
パーソナルレッスンでは、リフォーマーやキャデラック、チェア、ラダーバレルなど、ピラティスのために考案された専用マシンも活用する。「SNSで見たあのポーズにチャレンジしたい」という人もいれば、プロのダンサーやスポーツ選手、登山家なども。一般層から本格的に身体を動かすアスリートまで、幅広くニーズがあるという。
同市穂高のコンディショニング施設ZEROが2店舗目を田沢に展開し、その中にピラティススタジオが組み込まれている。トレーニングジムとスポーツ整骨院も併設し、地域の健康増進をサポート。川上さんは「シニア世代の健康維持は社会貢献にもつながる」と語る。健康であり続けることは、個人の幸せだけでなく、地域の未来を明るくする第一歩。ピラティスはその架け橋となる。
取材・撮影/くりはら ともこ