中南信地方で唯一のジュニアアイスホッケークラブ「やまびこバスターズ」の7人が、第1回地区選抜小学生大会(7月25〜28日、北海道苫小牧市)の長野県選抜に選ばれた。結果は全国9チーム中7位。主将を担った岡部煌祐が「スピードやハンドリングスキルの高さに違いを感じた」と振り返るなど、それぞれが成長につながる貴重な経験を得た。
初戦は神奈川県選抜と対戦し1ー6で敗れたが、順位決定戦で愛知県選抜に9ー1と大勝した。松川聖奈は「高いレベルで試合を経験できたことが良い刺激になった。パックのさばき方や、スピードを上げる必要性を実感した」。畑暁斗は「1対1で負けないために、細かなところを丁寧にプレーしたい」、塩原勝世も「もっと練習してダッシュ力とスピードを高めたい」と話し、スキルアップへの課題を見出す機会となった。
やまびこバスターズは、岡谷市のやまびこスケートの森を拠点とするチーム。小学生カテゴリーは低学年と高学年に分かれて練習に励む。高学年チームは、今年で監督歴18年目となる柳沢準二監督が指導。「アイスホッケーは格闘技系のスポーツのため、メンタルをコントロールすることも重要。厳しい練習に耐えて、強い気持ちで戦ったから勝てたんだと、子どもたちの自信につなげられるような指導を心掛けている」と話す。
そのため練習でも、パス回しやシュートが実戦さながらのスピードで行われ、宮坂怜は「躍動感があるところが面白い」と目を輝かせる。
低学年チームの亀田高弘監督は、「5歳~9歳までの幅広い年齢に応じた指導が必要。特に小さい子どもたちには、アイスホッケーを楽しいと思ってもらうことを第一に考えている」と話す。4~6月は陸上トレーニングをメインとし、それ以外の期間も氷上練習後に陸上トレーニングを行うなど基礎的な体力づくりにも力を入れる。
現在高学年チームが見据えるのは、10月に行われる岡谷市長杯ジュニアアイスホッケー大会。県内4チームが総当たりで戦い長野県ナンバー1を決めるが、「選手一人ひとりが何が何でも優勝したいという強い気持ちで練習に励んでいる」と柳沢監督。また11月には第12回岡谷市民新聞社杯が予定されている。高学年チームの村山聖太は「去年は4、5年生で挑み準優勝に終わって悔しかったので、今年は優勝したい」と意気込む。一方昨年7連覇を果たした低学年チームは、「勝つことが子どもたちの励みになる。1つでも多く勝てるように励ましたい」と亀田監督。低学年チームキャプテンの藤岡一太も「1試合で1点は得点し、チームの勝利に貢献したい」と力を込める。
高学年チームキャプテン 上條 耀介 くん
アイスホッケーの楽しさは、チーム全員でつないでシュートを決めることです。やまびこバスターズはチームワークが良く、欲しい時にパスがもらえたり、出せたりすることが強みです。選抜チームとして出場した大会では、全国のレベルを体感でき、良い経験になりました。
低学年チームキャプテン 藤岡 一太 くん
練習を重ねるうちに脚の力も鍛えられ、苦手だった縄跳びができるようになりました。アイスホッケーの楽しさは、自分でパックを運んでシュートを決められた時にスカッとした気持ちになれること。去年の岡谷市民新聞社杯では全3試合で6得点でき、とてもうれしかったです。
≪入会に関するお問い合わせは以下のメールアドレスまで≫
yamabiko.busters.taiken@gmail.com
取材・撮影/児玉さつき