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【すどう塾】          長野県のダブルエースへ!すどう塾のスーパー小学生・細澤&渡辺

松本市を拠点にする「すどう塾」は、今年設立7年目と新進気鋭のバドミントンクラブだ。代表の須藤憲一さん率いるコーチ陣の熱心な指導によって、この数年で県内有数の名門クラブに成長している。特に小学生世代の成長は目覚ましい。今年10月に長野市ホワイトリングで開催された北信越小学生バドミントン選手権大会では、6年生以下の男子シングルスで同クラブ所属6年生の細澤健瑠くん、5年生以下の男子シングルスで、同5年生の渡辺大智くんが揃って優勝を果たし、12月に兵庫県で開催される全国大会へ県代表として出場する。


 クラブ代表の須藤コーチは、それぞれについてこう語っている。「細澤くんはセンスの塊。特に試合中の戦術の組み立て方や配球を考える頭の良さが全国トップクラスです。これからフィジカル面でも大きくなれば、中学世代でも活躍していけると思います。渡辺くんもセンスの良い選手で、元々持っているものが桁違いです。ただ、すどう塾に来るまではその力の活かし方を知らなかった。今までは感覚でやっていた技術を言語化、体現化できるようになって変わっていきました。全国でもトップレベルに行くと思いますよ」。


 二人はこの北信越大会の前、春に開かれた第19回長野春季オープン小学生バドミントン大会でも、6年生以下男子シングルスの決勝で同門対決を繰り広げていて実力は県下随一。さらに北信越大会に繋がる9月の県大会も共に優勝しコマを進めており、この勢いで全国大会の上位入賞を狙う。


【細澤 健瑠 くん/6年生】
 バドミントンを始めたのは小学2年生。父がバドミントン指導者だった縁で競技を始め、わずか数年ほどで成果を出し始めた。一つ下の渡辺くんの存在もすどう塾に通う前から知っており、「大智と試合で当たった時に、強いと感じ、一緒にやってみたいと思った」と、当時の所属クラブを辞めてダブルスを組んだ。それ以来、相性の良さもあり、良い友でありライバル関係になっている。自身のプレースタイルについては「プレッシャーを与えて攻めること」と分析。北信越大会で優勝した際の試合は「気分が上がるように頭の中で音楽を流していた」と飄々と振り返るが、試合が終わった瞬間には「ほっとした」と柔和な表情を見せる。全国大会ではベスト4進出を目指す。


【渡辺 大智 くん/5年生】
 兄も、“すどう塾”に通っていたことで入塾。同クラブで取り組む「戦術的」な指導の面白さに目覚め、めきめき上達していった。「須藤さんは厳しいですけど、しっかり強くしてくれる」と信頼を置く。細澤くんと当たった当初のこともよく覚えており「健瑠とは最初に当たれば勝てる相手だった(二人笑)」。先日の北信越大会で印象的だった試合を聞くと「準決勝」と答える。「富山県の選手でナショナルチームに所属する強敵だった。前日から作戦を練って…」、試合はファイナル(フルセット)までもつれ「あの時はもう必死でした」と激闘を振り返った。全国大会では「簡単ではないですけど」と前置きしつつ「全国優勝」と胸を張る。

取材・撮影/生田和徳