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「一年でB1復帰」へ      期待の新戦力に高まる熱気

長野市芸術館が熱気と歓声に包まれた。9月1日に行われた信州ブレイブウォリアーズの2024-25シーズンTIP-OFFイベント。木戸康行社長が冒頭挨拶で「今シーズンで優勝、昇格を目指します」と宣言すると、来場した約1100人のブースターから拍手が沸き起こった。

2階席まで埋め尽くすイエローのユニフォームに、各々が手にしたタオルがひらめく。5季ぶりのB2降格という結果で昨シーズンを終えたものの、Bプレミア参入を目指してクラブ史上最多動員数を達成した熱気は冷めていない。ブースターは一様に「今季はたくさんの勝ちが見たい」と口をそろえる。上田市から親子で来場したブースターは「選手が笑っている姿を見られれば」とほほえみ、毎年参加しているという親子は「期待できる。優勝してB1に行きたい」とうなずいた。

「新加入選手の意気込みを聞きに来た」と期待する声も。昨季キャプテンの石川海斗をはじめ既存の7選手に加え、新たに5選手を加えた12人でチームは始動。中でも島根スサノオマジックで2季連続のB1得点王に輝いたペリン・ビュフォード、パリ五輪での活躍が記憶に新しい渡邉飛勇の2名が加入したことは、ブースターを大いに沸かせている。「これだけの陣営が、勝久(マイケル)HCの元でどんなバスケを展開してくれるのか楽しみ」「ワクワクするプレーを見せてほしい」と、活躍を心待ちにする様子が見られた。

「どんなプレーを見せてくれるのか?」との質問に「エナジーと情熱を持ってプレーする」と答えるペリン。「自分がどんなプレーをするのかをチームメイトに理解してもらって、その中で自分をフィットさせていくことが大切」とコメントした。「マイケルHCから学びたかった」という渡邉は、「僕のストロングポイントは高くて速いジャンプ。でもそれだけ」とユーモアを交えて語り、「チームの中で自分を活かしたプレーを見せていきたい」とうなずいた。

勝久HCは「一年でB1に戻ることを目標にやっていく」と口をそろえ、「6年前には優勝の話は一度もしなかった。大事なのはプロセスで、選手たちが純粋にそれを楽しんで日々成長を重ねていくシーズンにしたい」と力を込める。「6年前とは違い、我々は一度B1にいたチーム。もう一度我々と一緒に、また新たなジャンルで一から歩んでいってほしい」と呼びかけた。

リーグ開幕戦は10月5日、アウェーの地で福井ブローウィンズと対戦。ホーム開幕は10月19日に青森ワッツを迎えて開催される。

 

取材/佐藤春香