燦々と陽光が降り注ぐ梓川河畔。ビーチバレー競技に志願した松商学園高校女子バレーボール部の選手たちが、滋賀県で開催される第79回国民スポーツ大会(国スポ)へ向けて懸命に汗を流していた。

松商学園高校の女子バレー部では、例年4月にビーチバレー大会に出場する選手の志願者を募る。希望者は4月末からのシーズン中、インドア練習から離れ、ビーチバレーの練習に専念する。
指導にあたる三島英徳監督は、中学生から6人制バレーに打ち込み、社会人チームを経てビーチバレーへ転向。国際大会への出場経験を持ち、2003年に静岡で開催された国民体育大会では7位の実績を残している。
6人制との違いについて三島監督は「ビーチバレーは2人で競技を行う。いつも自分が主役。ただ、メンバーチェンジがない分、ケガや病気で棄権とならないように、常に体調管理には気を付けないといけない」と説明。「1回目のレシーブを上げた選手がスパイクを打つことになるので、それを見越して、どこにボールを上げるかを考える必要がある。また、インドアではリベロをやっている選手もオールラウンダーになる必要がある」と続ける。
実際インドアでリベロを任されている3年生の伊藤沙帆も「得意なレシーブを生かすために、普段はプレーすることがないサーブやスパイクの練習をした。すべてのプレーができることもビーチバレーの楽しさだと感じている」と話す。
2017年に国スポの競技種目として正式採用されたビーチバレー。砂浜で行う競技のため「インドアと違って、床を滑ることはできないし、雨や風の影響も大きい」と伊藤は分析する。
本番に向けて砂地での練習が必須となるが、海のない長野県内で練習場所を確保すること自体が至難の業。砂地を求めて川沿いを探し、やっと見つけても台風の増水などにより流れが変わり、使えなくなってしまうことも多いという。それでも、保護者の協力も得ながら新たな場所を見つけ、大会へ向けた練習に打ち込んでいる。


「平日は川沿いのコートまでは遠くて移動できないので、学校の近くの公園で練習している」と三島監督。風のある環境でのボールの動き、夏の暑さに耐える練習にもなるのだという。
監督や保護者に見守られながら、選手たちはめきめきと力をつけ、第79回国スポ県予選で伊藤沙帆・務台真己ペアが連覇。7月に開催された北信越大会でも1位通過で全国切符をつかんだ。



昨年の佐賀国スポで5位入賞を果たした伊藤・務台ペア。「5位決定戦の時のような力を常に発揮できれば、優勝できる可能性がある」と三島監督は期待を寄せる。長野県勢史上初となる優勝へ向け、レシーブやトスといった基礎練習に余念がない2人。国スポへの意気込みは「日本一」と力強く語ってくれた。

【3年 伊藤沙帆 さん※写真左】
ビーチバレーは高校1年生の時に始めました。続けるうちにインドアとは違った難しさや面白さを知ることができました。高校を卒業した後もビーチバレーに関わっていきたいと思っています。
【3年 務台真己 さん※写真右】
高校2年生の時に伊藤さんに誘われて始めました。ビーチバレーはコート内の2人だけで攻撃の仕方を考えるので、2人でゲームを作っていけるところがビーチバレーの楽しさだと感じています。
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取材/児玉さつき
